「…………とりあえず今、わかっている情報としては
遠坂、間桐、アインツベルンの御三家は確実に当主が参加するだろうね。」
「そうですね………三家とも、根源への到達を目的としていますけど
間桐とアインツベルンは目的を履き違えていますから1番厄介なのは
遠坂ぐらいですかね。」
「御三家、ですか。」
「うん。
聖杯戦争のきっかけを作った始まりの御三家。
遠坂は宝石魔術の使い手だし、間桐は蟲の使い手、
アインツベルンはホムンクルス鋳造に長けているし。
でもわかっているのはそれだけよ?」
「問題は残る3枠の魔術師ですね。」
「そうだよ、セイバー。
俺達の陣営と始まりの御三家を除けば後3枠が残っている。
魔術協会で1枠は確実だから、正確に言えば2枠がある。」
「………外来の魔術師が2枠………特に厄介なのがアサシンの英霊を引き当てた魔術師ですね。」
「まあ、歴代のハサン・サッバーハを引き当てるのは確かなんだろうけど、
誰が来るかはわからないな。」
「そうですね。
始まりの御三家がアサシンを引き当てる可能性も十二分にありえます。」
「…………。」
「………………。」
「………ま、まぁ、当面は情報収集が先でしょうからまずは僕達にお任せください。」
「………そうだね。情報収集は守り刀に任せるとして…………。
ひとまず、街に出ようか。」
「…………はい?」
「………桜庭市がどういった構造をしているのかを知るにはもってこいの機会だし。」
「………ああ、なるほど。そういうことですか。」
「………四神相応の地だから、戦いやすい場所と戦いにくい場所があるだろうし。
セイバーの聖剣は対城宝具だもん。
状況と場所を選ばないと、なかなか真名解放できないから。」
「………そうですね。私の宝具は、対城宝具です。
真名解放はタイミングが必要となってきます。」
「宝具解放のタイミングはセイバーに一任するよ。
いちいち俺達が許可することじゃない。」
「戦いのことはセイバーが1番よくわかっているから。」
「………わかりました。2人の配慮に感謝します。」
「いえいえ、礼を言うのはこちらの方だよ。セイバー。……いや、アルトリア・ペンドラゴン。」
「この桜庭市で2度と聖杯戦争が起きないように勝利するのが私達の目的だから。」
「………はい。」



続く。