話題:今日見た夢
なかなか寝つけなかったせいか、ま〜た変な気味の悪い描写の夢を見た…。


ゼノクの被験者怪人化事件から1週間ほど経過。

近頃、ゼノクでは不可解な事が起きているらしい。オカルトなことだとか。
御堂の妹・柚希は兄に連絡した。
「兄貴、最近またゼノクで変なことが起きてる…」
「何が起きてるんだ?」
「うまく言えないけど、とにかく変なんだ…」


「室長、そんな報告が柚希から来てまして…」
御堂は言いにくそうに宇崎に言う。
「ゼノクの研究室長・西澤からも近頃ゼノク内で不可解なことが起きてると聞いたんだよ」
「またゼノクかよ…」
御堂はめんどくさそう。


宇崎は主力メンバーを司令室に集めた。
「…と、いうわけで再びゼノクに行くことになったんだが、今回は調査なのでメンバーはふたりだけにする」
「誰がゼノク行きになるんですか?室長」晴斗が聞く。
「晴斗と…鼎だ。あ、俺も行くよ。西澤に会わないとならないから」


研究施設兼病院・居住区・学校もある組織直属の施設ゼノクは充実していた。
施設内なら外出は自由に出来るし、それなりに広い図書館や温水プール、広い庭園や遊歩道まである。
山あいにある施設というのもあるのだが、研究施設は謎が多い。

柚希は最近起きた不可解なことを友人のゼノクのアイドル的存在のKONOHAに話した。
「最近、夜中に白い幽霊みたいなの…いるよね?たまに居住区に出没するし、病院でも目撃されてるって」
「それ、白いスーツを着た人がうろついてんじゃないの?」
「そうかな…」


やがて宇崎・晴斗・鼎の3人はゼノクへと到着。
受付で隊員証を見せるとすんなり通してくれた。今まで気づかなかったが、ゼノクの受付はふたりいる。


ひとりはよく見るような人だが、もうひとりは薄いベージュかクリーム色のスーツに受付の制服・ウィッグを着けていた。もちろん、顔はのっぺら状態のマスク。
この人はメインの人ではないらしく、今まで気づかなかった。

ゼノク職員の2割がスーツ姿という情報が信憑性を帯びてきた。これは研究員・病院スタッフ以外のことを指す。
「室長、受付の人までスーツ姿なのか…。そういえば病院と研究施設以外の職員もちらほらとスーツ姿を見るな…」鼎が呟く。
「あの人はゼノクの入居者担当だからそのための配慮だよ。彼女は後遺症も何もない」

何もない人も、一部の職員はあの肌全体を覆うスーツを着てるのか?
「あの人のスーツは制服の一部だと思ってやってるみたいだよ。よ〜く見てみろ。彼女の口元、口紅があるだろう?あれは口紅風の印刷だ。口紅を直に塗ったら洗うのが大変だからな」
「受付だから、少しでも顔を綺麗に見せたくてオーダーしたんですかね…」
晴斗と鼎は複雑そう。


今回の調査は居住区・図書館など、病院と研究施設以外が対象。施設自体が広いので館内を把握するだけでもかかる。

晴斗と鼎は病院と研究施設以外を探索。宇崎はその間に西澤と会う。


晴斗達は施設内にプールがあることに驚いた。プール、あんの?
ふたりは恐る恐るプールへと行ってみた。25mプールは人がまばらだったが、よく見るとあのスーツに水着姿で泳いでいる人がちらほらといる!?
あれで泳げるの!?さすがにゴーグルは着けてはいたが。あれ、溺れないのか!?

浅いプールでは柚希が手にゴム手袋を履いて水に触れている。今日の柚希のスーツは白い。


柚希はふたりに気づいた。
「こないだの人と紀柳院さん…ですよね?」
「あ、俺は晴斗と言います。暁晴斗。最近起きてるゼノクの不可解な事案の調査に来たんだ」

「御堂から聞いたよ。柚希は水を克服しようとしてるって」鼎の声は優しい。
「まだ…これが限界なんです…。スーツとゴム手越しじゃないとキツくて」
「ゆっくりやればいいよ、大丈夫だから。私もなんとか火を克服したから…」
「あ…あの、調査頑張って下さい…」
柚希はなんとか一生懸命声を出す。ふたりが行った後、柚希はしばらくうつむいていた。自信がない。


ふたりは組織専用の宿泊スペースに泊まることになった。今回は男女ひとりずつなので部屋は別々。
晴斗は探索した箇所で気になっている場所があった。図書館だ。


晴斗は夜にこっそりと施設内の図書館に向かうことにした。図書館は夕方には閉まっている。
どうも図書館のある場所が引っ掛かっていた。ある壁際の本棚が。


晴斗は懐中電灯片手に図書館へと向かった。宿泊スペースからは少し距離がある。居住区からは近いらしいが。
図書館はなぜか鍵がかかってない。閉館したなら鍵はかかっているはずなのに、明らかにおかしい。


晴斗は図書館に忍び込み、懐中電灯で気になるあの壁際の本棚を照らしながら本の配置を少しいじってみた。そしたらいきなり本棚が…開いた。両サイドの本棚が横にずれた。
この本棚、一体なんなんだ…?


晴斗はそーっと本棚の奥を覗く。狭い通路の先には何やら地下へ向かう階段が伸びていた。
この階段…地下へ繋がっているのか!?晴斗は恐る恐る階段を行くことにした。もしかしたら不可解な事案のことがわかるかもしれない。

慎重に階段を降りる。物音を立てないように。晴斗はやがて地下の部屋を見つけた。そこそこ広さのある部屋だ。
部屋にはPCとモニターらしきものがいくつも並んでいた。机と椅子がある。シンプルな机と座り心地が良さそうな椅子。ゲーミングチェアっぽい。


椅子には何者かが座り、ずっとモニターを凝視しているようにも見えた。
この人…よく見るとゼルフェノアの白い制服を着ている。
さらに観察すると、長官クラスかそれ以上の制服だ。

どういうことだ!?この人の制服は特注なのか、フード付きのもの。あんな制服、見たことがない。


椅子に座っている何者かが晴斗に気づいた。
「珍しいね。ここにお客さんが来るなんて。それも暁くんが来るなんてさ」
声が若い。どうやらモニターに晴斗の姿が僅かに映りこんでしまい、バレてしまった。なんで名前を知ってる!?

その人はずっと後ろ姿で晴斗に話かけた。名前は蔦沼という。
「暁くんは僕のこと…変だと思っているよね…無理ないか。まぁ顔を見たら間違いなく嫌な反応はされるだろうから、僕の顔は極力君に見せないで話はするよ」
なんだか変な状況。
「あ…あの、あなたは一体何者なんですか?」
蔦沼は僅かに振り返った。

フードから僅かに顔が見えた。顔は白いのっぺりしたマスクだが、目元には黒い目の形に合わせた楕円形のレンズが嵌め込まれている。どうやらレンズが目の役割をしているらしかった。

蔦沼は再び後ろ姿になり、話を続ける。
「僕はこの制服を見ればわかる通り、長官だよ。長坂によって成り代わられたけどね」
「じゃあ蔦沼さんって…」
「元の長官だよ。10年前にあいつによって乗っ取られたとも言っていい。僕は死んだことになってるけどね…。でもギリギリ生きてる。色々と失ったがね」

晴斗は蔦沼の両腕を見た。義手だ…。
「詳しくは話せないけど、長坂との戦いで体をだいぶやられてしまってね。両腕は義手なんだ。あとこのマスク…いや、スーツも外せないような身体になってしまってる。素顔なんて到底見せられない。見たらショックを受けるだろうから。このスーツは特注で、ある段階を踏まないと脱げないようになってる。入所者のスーツとは違うんだよ」

「つ…蔦沼さん、食事とかどうしてんの?」
「栄養剤を投与してる状態だ。もうこのスーツと肌は一体化したようなもんだからさ」
スーツが脱げないような身体ってどういうこと!?理解が追いつかない…。まさかゼノク特有のスーツシステムを作った人は…。
「暁くん、ご名答。ゼノク特有のスーツシステムを作ったのは僕だよ。僕が実験台になってね」
この人、心が読めるのか?


「蔦沼さん…その長坂との戦いって、一体何があったんですか…」
蔦沼は椅子から立つと、突如ある方向へと歩き始めた。「ついておいで」晴斗は優しく誘導される。
この人、左足を少し引きずっている。少し不自由そう。制服は長坂とは違うタイプなのはすぐにわかった。裾が長い。体の形がわからないようにしてるのか?


蔦沼は地下通路を抜けた先にある部屋へと案内した。

「ここは研究施設に直結してるんだ。僕がいた部屋から繋がっている。今からその話を…顛末を見せようか」
蔦沼は僅かに振り返った。表情はわからないが、目元の黒いレンズが鈍く光ったように見えた。
部屋には10年前の組織内部で起きた事件の資料がある。本部やアーカイブ施設にはないものだ。
「今から見せる映像はたまたま組織のカメラから撮られたものだが、君には刺激が強いかもしれない」
「いや…見ます」
蔦沼は映像を再生した。そこには地獄絵図のような悲惨な状況が映し出されていた。
「なんですか…これ」
「長坂はいきなり現れて、組織を乗っ取ろうとしたのさ。僕はそれを止めるために戦ったが…」

映像では蔦沼の両腕が長坂によって切断されるシーンが映っている。長坂は怪人態。
「蔦沼さん、もう映像止めて下さい!こんなの…ひどいよ…」映像の長坂の容赦ない攻撃に晴斗は耐えられなかった。
「わかったよ」モニターは消され、真っ暗になった。

「あの後、どうなったんですか…」晴斗は動揺してる。
「攻撃の術を失った僕は完膚なきまでにやられたよ。その結果がこれさ。あいつは僕が死んだと思いこんでる。反撃のチャンスを図っているんだ、司令と共に」

「蔦沼さんがこのゼノクを作ったんですか?」
「まぁ、そうなるかな。12年前の都筑家事件を機に設計・建立した。完成したのは10年前の長坂事変以前だが」


つまり蔦沼が元の長官で、長坂によって成り代わられて…なんだかややこしい。


しかも長坂の容赦ない攻撃により、蔦沼は両腕切断に加えての左足に後遺症が残るダメージ、身体全体も深刻なダメージを受けてるってこと!?
だからあのマスク姿でいないと人前になんて出られないのか。
あのスーツも特殊みたいだし。簡単に脱げないようにしてるってよほどだ。

だから蔦沼のマスクは目の役割を担うレンズが付いているのか。ずっとフードを被っているのは顔を見られたくないからだと推測出来る。


晴斗は蔦沼の声が若いことが気になっていた。長官にしては若すぎないか?声だけだと20代後半くらいに聞こえる。

蔦沼は言いにくそうにわけを話した。
「相手は強大な怪人だったのもあって、僕の身体は失われかけた。ちょっと色々とあってね、だから若く見えるかもしれない。顔を見せられないのはそれもある」
色々あってってなんだよ…!?気になるじゃないか。
「詳しくは話せない。これはゼノク研究機関の極秘事項だから、いくら組織の人間でも教えることは出来ない」
極秘事項って…何?

「話を変えますが、夜に施設内をうろうろしているのって蔦沼さん?」
「…ずっと地下にいるから、外に出られるのは夜だけなんだ…。入所者を驚かせてしまったみたいだ。こんな姿では人前になんて出られないからね。これを知っているのは西澤と司令だよ」


晴斗は複雑な面持ちで図書館を後にした。あの人が元の長官で、両腕が義手で…顔は見せられないとか。かなりのダメージだよな。
蔦沼はほとんど後ろ姿で話をしていた。顔を見られたくないんだ。

晴斗は鼎に話そうか迷ったが、やめた。蔦沼長官のことが気になる。なんでずっと地下にいるんだ?

翌日、蔦沼は施設内の病院に姿を見せることになる。
そこで晴斗は知りたくもない事実を知ってしまうのだが。



なんだかゼノク編みたいになってきた…。描写がエグいよ…。


元の長官登場な上に、ビジュアルが異様。見た目は異様だが、まともな人っぽい。
10年前の蔦沼vs長坂の戦いで蔦沼は怪人態の長坂により、ヤバいダメージを負ってるのが酷い…。これで長坂に乗っ取られた。

蔦沼は両腕義手な上に、素顔も見せられないからかなりひどいんだと…。左足も少し不自由。
簡単に脱げないスーツを着ている時点でかなりの重傷かと。謎多き人物。
スーツを脱ぐにはふたりががり。蔦沼は病院でスーツを替えてる。

ゼノク絡みになると描写がエグいのなんでだよ…。