話題:今日見た夢
やけに生々しい描写でリアルで悪夢かよーって。場面が目まぐるしく変わってた。


埼玉県と群馬県の県境付近に向かっている、翳珠メンバー3人。道真が2人にしれっと言う。
「そろそろ県境付近だな…って、ぬわーっ!!」
「どしたの、ざねさん!」
時任が前方を見るとそこにはたくさんの怪人が。

「鶴屋、呑気にPC弄ってる場合か!雑魚が出やがった!」鶴屋はノートPCをしまい、マイペースに見た。
「…敵の妨害だな。禹螢に近づけさせないようにしたんだな、鐡のヤツ」

それにしてもこの雑魚の数はヤバくないか!?10体以上はいる。道真は車を路肩に停め、3人は車から降り武器を構えた。
「妨害されるとはねー…。時任・鶴屋、こいつらぶっ倒すぞ!」
「ラジャー!」
「りょうかーい」


翳珠メンバーは敵の妨害に翻弄される。強化態がいないだけマシだが、数が多い!


本部。司令室にいた宇崎は解析班に通信していた。

「朝倉・矢神、解析班の出番だ。禹螢の広範囲攻撃の分析を早急にしてくれ。あと、攻撃を相殺する方法な。今から交戦中の4人の戦闘データと武器データを送信する」
「それって重大任務じゃないですか!?」
朝倉はギャーギャー言ってる。

「お前らだから頼んだんだよ。朝倉と矢神じゃないと出来ない。今現在も交戦中なんだぞ!?禹螢は攻略法がない。幹部クラス以上だぞ!?お前らだってなんとかしたいだろ!?」
「したいですよーっ!」

「PC見てみろ。4人の戦闘・武器データを送信した。そっちのモニターにも交戦中の映像は出ているんだろ?」
「出てますよ〜」矢神は呑気。
「頼んだぞっ!!」宇崎は通信を切った。朝倉と矢神はPC画面のデータを見てる。朝倉が呟く。


「こんだけデータがあればやれる!矢神、やるわよ!4人をなんとかして助けたいもの」
「チーフ、了解っす」


県境付近。4人は禹螢に歯が立たず、挑むもののダメージを受けていた。禹螢は幹部ってレベルじゃねぇ…!
御堂と囃は禹螢に圧倒されている。こいつは中ボスクラスだ…!禹螢は一派をまとめていただけのことはある。
人間態でこの強さはヤバい。鐡と同等か、それより下かの違いでしかない。


御堂は本気を出すことにした。
鼎も同様だが、火炎発動はまだ使わない。蒼閃刀の閃光発動を使うことに。


「和希…お前が火炎を使え」

「はぁ!?俺でも3分が限界だぞ!?鼎が火炎を使ったら制限時間が生まれる。15分過ぎると鼎は死ぬんだぞ!?」
「だから和希に火炎を使えと言ってるんだ。私は使っても10分しか使わないがな…死にたくないから」

鼎は御堂に対の刀の紅炎刀を渡した。御堂は受け取るしかなかった。鼎の強い意思に答えるしかない。
「わかったよ。使うから」

鼎は防御の短剣のバリアを解いた。


御堂は紅炎刀を抜いた。禹螢は幾分ダメージを受けてはいるが、まだ余裕。

「お喋りは終わったか?」
「あぁ」
御堂は紅炎刀を発動状態にした。紅き炎に包まれる刀身。御堂はダッシュで禹螢に斬りかかる。


晴斗と囃は御堂の火炎発動を初めて見た。和希がイレギュラーと云われる由縁がこれか。紀柳院の刀を使えるのか…。発動状態で。
特殊な刀剣4種(厳密には5種)は使い手以外は使えない。なぜか御堂は鼎の紅炎刀だけ数分だけ発動させることが出来る。


禹螢は御堂の猛攻に攻撃を交わすしかない。こいつなかなかやるな…。火炎発動は体力を消耗する。囃は御堂と連携しながら攻撃している。
「和希、無理すんな!その刀…使える制限時間あるのか?」
「俺が鼎の刀を使える時間は短いからな。囃、援護ありがとよ」
御堂は余裕がないのに僅かに笑う。囃は戦闘を楽しんでるようだが、禹螢のダメージが効いてきている模様。


禹螢は御堂の火炎発動にダメージを受けるもすぐさま反撃。あの広範囲攻撃を出されるとしばらく反撃出来なくなる…!
禹螢は隙を突いて攻撃を次々仕掛け、時折厄介な広範囲攻撃をしてくる。


晴斗も無限剣で広範囲攻撃をなんとか防ぐが、決定的には防げてはいない。この剣の可能性を信じろ…!名前の通り『無限』なんだろ!?刀剣10振り召喚以外にもあるはず…。

鼎は蒼閃刀を閃光発動させる。閃光発動は居合いが基本だが、居合い以外にも使い方があった。
「囃、そこをどいて貰うぞ」
「紀柳院?お前…その刀…蒼く光ってる…」
囃は蒼く光る刀身の刀を見た。これが閃光発動か。スピード重視だという発動か。構えは居合いじゃない。どういうことだ?

囃は鼎の圧に圧されてその場を離れた。発動状態の鼎は仮面姿で表情がわからないにもかかわらず、怖いのだ。紀柳院は本気を出している…。


御堂は禹螢と戦っていたが、火炎発動のタイムリミットが迫っている。鼎は閃光発動で御堂と交代、御堂は紅炎刀を手放した。ギリギリのところで御堂は助かった。


「かな…え…そいつは危険だ…。無茶すんなよ…」
御堂はゼイゼイ言いながら鼎に託す。
鼎はスピード重視・制限時間なしの閃光発動で禹螢と対等に渡り合っていた。鼎の紅炎刀は囃が拾っている。無発動なら誰でも触れるのが特殊な刀剣の特徴。

「紀柳院鼎…お前面白いやつだな…。その刀も面白い。ますます苦しむ姿が見たくなってきた」
「うだうだうるさいぞ、貴様!」


鼎が『貴様』と言ったな…完全にスイッチ入ったなー。御堂は休みながら鼎の動向を見ている。禹螢は半ば戦闘を楽しんでる。

鼎の口調が変わる時、それはかなり本気になってることを示す。


禹螢はニヤニヤしながら至近距離で広範囲攻撃を繰り出す。鼎はもろに攻撃を受けてしまい、倒れた。
なんとか起き上がるが目の前には禹螢がいた。恐怖。

鼎は禹螢の圧倒的な強さに及ばず、弄ばれていた。禹螢はしゃがみこみ、鼎の仮面の口元に指をそっと触れる。


「そろそろ降参したら?紀柳院鼎。あんたはもう残り何回戦えるかわからないんだろ?身体…限界近いんだろ」

なぜそれを知っている!?鼎は戦慄した。
鼎は嫌悪感を示し、仮面の口元に触れていた禹螢の指を突っぱねた。こいつは気持ち悪い。

「なぜ私に構おうとする…。なぜ…?仮面に触れるな…。これは私の身体の一部だ…。一部なんだ…」


鼎の声が震えていた。御堂は察した。鼎は仮面の下で泣いている…。今度は精神攻撃かよ…。この状況で禹螢に勝つにはどうしたらいいんだ…?


解析班の部屋では急ピッチで禹螢の攻略法を探している。朝倉と矢神はたまたまモニターで見た禹螢の行動に引いた。

「ちょっと…紀柳院さん…嘘でしょ?可哀想だよ。あいつ…紀柳院さんの仮面の『口元』に触れてやがる。なんてヤツなの」

触れて『やがる』!?矢神は朝倉を見た。朝倉の口調が変わっていた。
「私、なんとなく察してた。紀柳院さん、親しい人以外は仮面を触らせてくれないの。敏感で繊細なんだね。身体の一部だからあれは無断で口元を触られたのと同じだよ!絶対に許せない…」

朝倉はあり得ないスピードで戦闘・武器データを解析している。朝倉は怒っていた。


翳珠メンバーはなんとか雑魚を全て倒し、禹螢がいる地点へと車を飛ばす。鶴屋は2人に告げた。

「禹螢のやつ、紀柳院に精神攻撃したみたいだな…。紀柳院は戦意喪失寸前になってる…見てられない」
「精神攻撃!?あいつそんなことも出来るの!?」
時任は鶴屋のノートPCを強引に覗き見る。そこには戦意喪失寸前の鼎の姿としゃがみこみ、鼎に話しかける禹螢の映像が。

「この状況だと御堂が1番動きそうだが、御堂は紀柳院のことをよく理解しているから動きたくても動けない…のかもね」
「そんなぁ…」


県境付近。晴斗はなんとか動こうとしたが、精神攻撃にやられた鼎の姿を前にして体が固まってしまう。

「どうした?攻撃しないのか?そこのガキ。いや…暁晴斗だっけ?」
晴斗は一瞬イラッとしたが、言い返すだけで精一杯。確かに組織の中では最年少(高校生)だけどよ…。


「鼎さんにこれ以上、手を出すな」
「はぁ?」
禹螢はとぼけてる。
「これ以上鼎さんに手ぇ出すなって言ってんだろうがっ!!聞こえてないのかよ!!」
晴斗はイライラしながら剣を再び構えた。そして見たことのない剣に変化させた。

御堂と囃はその剣の形に見覚えがあった。伝承にしか出ていない浄化の剣…!浄化の刀剣の中でも最上級と云われるランクのもの。晴斗はそれをやったというのか!?


御堂は鼎の元に行き、鼎をそっと抱き抱えた。
鼎は戦意喪失寸前まで精神攻撃を受けている。顔は見えないが、すすり泣く声が聞こえた。鼎は相当ショックだったんだろう、敵の口からあんなことを言われるなんて。

鼎は普段は冷淡な口調だが、繊細だ。


「鼎…落ち着いたか」
御堂は優しく声を掛ける。
「和希…。少しは…落ち着いた…ありがとう」
「対の刀両方貸してくれ」

鼎は思わず御堂を見る。そんなことしたら和希は…。


「大丈夫だ、俺は死なないよ。守るものが目の前にあるからな。だから鼎、3分だけ対の刀を貸して欲しいんだ」

和希は一体何を考えているんだ…?
和希は1度火炎発動をしている。連続使用でどうなるかはわからないが、私のようなハンデ(全身火傷)がない。リスクはあっても死なないはずだ…。


鼎は震える手で対の刀を渡した。まだ震えている…。禹螢が怖い…。

御堂はニヤッと鼎に笑ってあげた。安心させるために。
「晴斗と一緒に禹螢とやり合ってくるから。鼎は囃と一緒に待っていろ。囃、鼎を頼んだ」
御堂は笑顔を見せた。囃は「おう!」と返事をすると、鼎の側へと来た。


「和希はさ、紀柳院のことが心配なんだよ。敵にあんなことされた姿見たら嫌だろ?和希を信じろ。あいつは必ずやってくれるから」
「…あぁ」
鼎の声に力がない。囃はおろおろしながら鼎を見る。女性と一対一で会話することが少ないせいか、囃は慣れてないだけだが。

「だいぶ落ち着いてきたようだね。俺らは見守ろうじゃないか」


その頃、解析班では禹螢攻略法を導き出す。
「出たわ!」
「じゃあ室長に繋ぐよ」
矢神はマイペースに通信する。


「攻略法出たの!?えっ!?その攻略が今まさに行われようとしている!?意味わからんぞお前ら」
「とにかく室長、メインモニター見て!見てったら!御堂さんの武器を見てよっ!!」


宇崎は司令室のメインモニターを見た。御堂が持っているこれは…鼎の対の刀!?

鼎は精神攻撃を受けたみたいだが…一体あれから何が起こっているんだ!?晴斗の剣も見たことない剣に変化しているな…。



鼎さんメイン、ほぼ戦闘パートだったが精神攻撃系はキツいよ…。
禹螢が何の躊躇いもなく、鼎の仮面の『口元』に指を触れる描写がキツい…。鼎さんからしたら、直接口元を触られたようなもんだぞ。相当嫌だったに違いない。

さらに畳み掛けるかのように、鼎の残りの戦闘回数に言及してるのも来る…。なんでお前が知ってんだよ!?…っていう。そりゃ鼎が戦慄するわ。


時任と朝倉の反応が似ていたので、この2人はウマが合いそう。

朝倉は観察力に長けてるせいか、鼎が親しい人以外には仮面を触らせないというのを既に見抜いてた。
朝倉と矢神の凸凹コンビの解析班が、まさかここで出てくるとはなー。


禹螢は幹部クラスじゃない。中ボスクラス。禹螢はまだ人間態なんですよ…彼はまだ本気じゃないのが怖い。
鼎の仮面にやたらと触れていたのは禹螢は仮面に興味があったからなのか、鼎本人に興味あるかのは不明。不明なのがとにかく不気味。


鼎さんが精神攻撃受けた描写が入るとキツくなるな…。
御堂のイレギュラーっぷりが発揮されるのは次か?