美しき魔物(※リクエスト・モブ)

6/1、20リクエストより
モブユーリで、ユーリが淫乱です。
裏ですので閲覧にはご注意下さい!









薄暗い廃墟の中、オレは手首を縛り上げられ、裸に剥かれて転がされていた。

やれやれ…この状況、何度目だろうか。






周りにいる男共は…四…いや、五人か。
全く、どいつもこいつもこのテの奴らは行動パターンが同じで笑っちまうぜ。


「…何笑ってやがんだてめえ、余裕だなあ?ああ!?」


…っ、痛ってえな!蹴るんじゃねえよ。
あー…また痣になるじゃねえか。言い訳すんの、大変なんだからな。わかってんのか?


「目障りなんだよ、チョロチョロしやがって。おかげで俺達の仕事、なくなっちまったよ。どう責任取ってくれんだ…?」


知るかよ、んなこと。てめぇらの腕が悪ぃだけだろうが。大体、五対一って時点で実力なんか知れてるわ。
…だから、髪引っ張んなよ!痛えだろうが!
全く、あいつが煩いんじゃなきゃ切ってるぜ、毎回毎回こんなんじゃ。


「なんだあ、その目はよ…?そんな格好で睨まれてもなあ…」

「へへ、全くだぜ。…ほんと、野郎にしとくにゃ惜しいツラしてやがんなあ」


ああもう…うるせえな。顔が良けりゃなんでもいいのかよ、てめえらは。
…そっちの野郎なんかオレより頭一つ分ぐらい小せえじゃねえか。
てめえよりガタイのいい野郎によくもまあ、発情できるもんだぜ。


「…なんだあ?何ため息なんか吐いてやがんだ!どんだけ余裕こいてんだこの野郎!!」

「そろそろ分からせてやるか?自分の立場、ってやつをよ…」

「楽しませてもらうからな、覚悟しとけよ!」


いい加減聞き飽きてんだよ、その台詞。ボキャブラリーが貧困すぎて可哀相になってくるぜ。
…まあいい。

愉しませてもらうとするか…










「っうお、たまんねーなコイツの中…!」

「おら、もっと気合い入れてしゃぶれよ!!」


ったく、気合いなんか入るかよ…。下手くそ過ぎてノってこねえぜ。

んっ…と、ほら、もっと奥まで突けってんだ。デカいのは図体だけか?全然イイとこに当たんねえんだよ…足りねえなぁ、そんなんじゃ…。
こっちももっと硬くしろよ。
口の中でフラフラすっからしゃぶりにくいんだっての……っふぅ、やっと…掴まえたぜ…これならどうだ?先っちょのとこ、イイ感じだろ…?


「くう…そうそう、なかなか上手だぜ!なんだコイツ、やっぱ慣れてやがんなあ」

「そりゃそうだろ、そこらの女よりよっぽどだぜ。てめえからケツ振ってよぉ、いい格好だぜ…後ろからだと女とヤってるみてえだな」


女がいいのか違うのか知らねえが、余計なこと考えてんじゃねえよ。
届いてねえっつうの。…ダメだなこいつ、さっさと代わってもらうか…。

…おら、キツいだろ?これやると、あいつもヨさそうだもんなぁ…っは、てめえなんか…一分持たねえな。

ほら…もう、イっちまえよ…!


「うおっ!?っくう…、締まる…!!」

「おい…そんなイイのか?」

「あ…あ、すっげえ、キツく…た、たまんねえ……出る、出すぞッッ!!」


………あー…この感触だけはどいつも変わらねえな……熱っつう…。なんか…やっぱイマイチ届いてねえけど。
短小早漏とか、救いがねえよ。

まだ後がつかえてるってのにさっさと中に出しちまって、一番手なんだから気ぃ使えっての。まあ、ろくに濡れてねえからオレにとっちゃ都合いいけどさ。
……っふ…もう一人のほうも…限界、だな。


「ううっ…、この…!ヤベえって、舌……っくそ、出すぞ!全部飲めよ…!!」

……っぇ、気持ち、悪ぅ…!
これだけはやっぱ慣れねえわ、こんな奴らの飲まされるとかさあ、最悪だぜ。
あいつのだったら何の抵抗もねえけど。

…っん……全く…どんだけ溜め込んで…量だけはいっちょ前だな、ったくよ……うぇ、こぼれた。あー…ベタベタすんだよ…。


「おい、さっさと替われよ!」

「そうだぜ、こっちはもう、待ちきれねえよ…!」

「想像以上だぜ、こいつ…。綺麗なツラして、とんだ好きモンだな」


人のこと言えんのかよ、この変態が。
…まあ、オレもか。
に、しても…あと三人か…なんかもう、面倒臭えな。今回はレベル低すぎだぜ…。

仕方ねえな…いっぺんに相手してやるか…。






「なあ……ちょっと、頼みがあるんだけど、さあ…」

上目遣いで目の前の男に声を掛ける。
オレのこの顔、だいぶクるらしいからな、あいつが言うには。
…やっぱそうなんだろうな、見てみろよ、この男の顔…。


「な…なんだ、今更やめろとか言うつもりか?」

アホかこいつ。
どうせ言ったってやめねえだろうが。

「違うよ…。これ、解いてくんねえかな…もう、痛くて仕方ねえんだ」

わざとらしく身体を捩って、縛られた手首を見せてやる。

「何言ってやがる、そんなわけにいくか」

「…なんで?」

「な…なんで、って…!」

はは、見ろよこの動揺っぷり。そんなにイイ顔してんのかなあ、オレ。
…面白いったらないぜ。

「このまんまじゃ、せいぜい二人までだろ…?解いてくれたら、三人、イケるぜ……?」

男共が顔を見合わせる。
ほんの少し後、その手が一斉に伸びてきた。

…そうそう、どうせ考えたって分からねえだろ?おまえら程度の頭じゃなあ。


さあ……ここからが本番、だ……











「……また派手にやったものだね」

「そうか?最終的に腹に一発くれてやっただけだぜ。その前に全員オチちまったからなあ…ったく、どいつもこいつも役に立たねえぜ」

「全く…。ほら、身体拭きなよ」

「お、サンキュー。…んじゃ、後始末、頼んだぜ」

「いい加減、噂のひとつでも流れそうなものだけどな」

「こんな奴らのことなんか、誰も気にしちゃいねえよ」

「噂が流れたほうが、君に手を出そうなんて輩は減りそうだけどね」

「そうなったらおまえが大変だぜ?体力もつのかよ」

「問題ないよ。…先に行っててくれ。すぐに戻るから」

「ああ。……満足させてくれるんだろ?」

「勿論だ」





まだ夜は長い。

…今度こそ、楽しませてもらえそうだ




ーーーーー
終わり
▼追記

好奇心とスリルの狭間で・2(※)

続きです。表現があるので微裏です、閲覧にはご注意下さい!








生徒会室を出て、ユーリは一人、帰宅の途についた。

ただし、向かうのは自宅ではなく、フレンが一人暮らしをするアパートだ。

フレンとこういう関係になってから、ユーリはよくフレンの部屋へ行くようになっていた。

幼馴染みで友人だし、子供の頃にフレンがまだ家族と共に暮らしていた時は、家に遊びに行くことなど珍しくなかった。

だが、フレンが引っ越して行ってから高校の入学式で再会するまで、今思うと不思議なほど、やり取りがなかった。
手紙も最初の数回だった気がするし、電話に至ってはかけた覚えがない。
大体、引っ越して行った時期すら記憶は曖昧だった。

だというのに、一目でそれがフレンだとわかった。
明るい金髪も、晴れた日の青空みたいな瞳も、昔のままだと思った。
フレンのほうも同様だったらしく、ユーリの姿に驚きながらも、とても嬉しそうだったのを覚えている。

以来ずっと友人として付き合ってきて、今は『恋人』として『付き合って』いる。そのこと自体は構わないのだが、こういう関係になってから、ユーリはフレンの『嗜好』に驚かされるばかりだった。

普段の生真面目で品行方正な姿からは全く想像がつかないが、フレンは一度欲情すると歯止めがきかないらしく、する場所を選ばない。

立入禁止の屋上でサボっているのを見つかった時など、生徒会長としてはむしろユーリを連れ戻す立場にあるはずなのだが、そのまま行為に及んでしまうことが殆どだ。

他にもトイレや生徒会室など、校内でされてしまうことは少なくない。

フレンに抱かれるのはむしろ嬉しいが、ユーリはもっと落ち着ける場所がよかった。
いつ誰が来るかわからない状況で、周囲を窺いながらというのがどうにも抵抗があるのだ。

今日だって、さっさと生徒会室を出てしまわなければどうなっていたことか。
鍵を寄越せと言ったのも、そうすればフレンにわかってもらえると思ったからだった。
…まあ、意図は一応、伝わったようではあるが。

「なんだってあんな、がっつくかな…」

思わずため息を零して俯くと、足元のアスファルトに黒いシミがぽつぽつと落ちてきた。

「うわ、マジかよ」

振り仰いだ空はいつの間にか真っ暗で、一瞬のうちに大粒の雨がユーリの身体を叩きつけてきた。

フレンの家まではまだ距離がある。
とりあえず、雨を凌ぐ場所を探してユーリは辺りを見回した。

(確か、この先に公園が…)

鞄で頭を庇いながら、ユーリは記憶の中の公園へと走り出していた。









「うわ…すごいな、これは…」


ようやく作業を終えて窓を見ると、激しい雨がガラスを叩き、外の様子もわからないほどだ。

いつから降っていたのだろうか。作業に集中していて、全く気付かなかった。

「ユーリ、傘なんか持ってたか…?」

時計を見ると、あれから一時間以上経っている。
いくらなんでも、とっくに部屋に着いているだろう。フレンの部屋は、学校から歩いて15分ほどしかかからない。

(だから携帯持ってくれ、って言ってるのに…)

ユーリは携帯を持っていなかった。面倒臭いとかどうせ使わないとか言うが、フレンとしては何かあってもすぐに連絡を取れないことが、不満であり、不安だった。

今だって、携帯があればすぐにユーリに電話して、遅くなってごめん、と言えるのに。

とにかく、早く帰ろう。
フレンは手早く片付けを済ますと、鞄から折り畳み傘を取り出し、大急ぎで学校を飛び出した。










「え…?」

自宅に着いたフレンは、入り口で立ち尽くしていた。
いくらチャイムを鳴らしてドアを叩いても、何の反応も返ってこない。
鍵もかかったままだ。建物の外から自室の窓側に回ってみたが、電気も点いていない。

(なんで…?まだ、帰ってないのか?)

鍵はユーリが持っている。大家が一緒にいるアパートではないから、このままでは部屋に入れない。
だがそんなことより、ユーリは何故帰っていないのか。
どこで何をしているのか、まさか何かあったのか。

そう考えるとたまらなく不安になって、フレンは駆け出していた。

とにかく、辺りを捜してみよう。もしかしたら途中で雨に降られて、どこかで雨宿りでもしているのかもしれない。

そう思って近所の店先やコンビニ、たまに寄るファミレス等を覗いて回り、30分ほどかかってようやくその姿を見つけたのは、自宅から少し離れた場所にある公園だった。





「ユーリ!!」


東屋のベンチに腰掛けていたユーリが、フレンを振り返った。

「…おー。よくわかったな、ここ」

「わかったっていうか、捜したよ…!」

傘の水滴を払いながらユーリの隣に腰掛け、フレンは安堵のため息を吐いた。

ユーリは制服のブレザーを脱いでおり、生乾きのシャツから透ける素肌がなんとも言えず艶っぽく見える。
まとめていた髪も下ろされ、毛先はまだ濡れて束になっていた。


「いや、悪かったな。すぐ止むかと思ったんだけど」

「ずっとここにいたのか?」

「んー…一時間ぐらいだな。なんかもう、濡れても帰ったほうがよかったぜ…」

「一時間!?…あれ?学校出てすぐ…じゃないよな」

「あー、なんか考え事しながらだらだら歩いてたら降ってきてさ。この公園見つけるのにもちょっとかかったからな」

「考え事?」

「…大したことじゃねえよ」

フレンの性癖について考えていたなど、言いたくもない。
顔を逸らしたユーリだったが、フレンがそれを見逃すはずがなかった。
ユーリの肩を掴んで自分の方を向かせ、顔を覗き込んでくる。

「ユーリ?考え事って何?」

「だから、何でもねえって。何でもかんでもおまえに言わなきゃいけねえのか、オレ」

「…どうしても言いたくないなら、仕方ないけど…」

そのまま胸元に抱き寄せられて、ユーリは狼狽した。

「ちょっ、やめろって!!」

「どうして?…心配したんだよ」

「ガキじゃねえんだから……そんなことより、離せよ!」

「…なんで」

「何で、って、こんなとこ誰かに見られたらどうすんだよ!!」

フレンは辺りを見渡してみた。

相変わらず雨は激しく降り続いており、東屋の屋根を叩く音もかなりのものだ。
その東屋は公園の中央から少し寄ったところにあり、道路からは離れているため中はよく見えないと思われた。
何より東屋そのものも1メートルほどの高さの壁で囲まれている。


「…大丈夫、多分見えないよ」

「多分、じゃねえよ!なあ…もう帰ろうぜ。迎えに来てくれたんだろ?」

「ユーリ、今日は随分と僕の部屋に来たがるね。どうかしたの?」

「っ…」

まずい、とユーリは思った。
そもそも今日は、フレンの部屋で『ゆっくり』したかったのだ。
だが今それを言ったら、確実に自分の望まない状況になることは容易に想像できた。
恐る恐るフレンの表情を窺うと、爽やかな笑顔が自分を見下ろしていた。

「…わかってんだろおまえ…!だからもう、帰っ……!!」

さらに強く抱き締められてキスをされ、あっという間にユーリはベンチに押し倒されていた。


「んン、んーッッ!!」

フレンの背中をバシバシと叩くが、フレンは全く動じない。
唇を離すと不機嫌そうな瞳で見下ろしてくる。

「…痛い。少しは加減しなよ」

「うるせえ!加減ってんなら、そっちこそちったあ抑えろ!!」

「抑える?…何を?」

言いながらズボンのベルトに手をかける気配に、ユーリの顔から血の気が引く。

「やめっっ…!おまえまさか、マジでこんなとこでヤる気かよ!?」

「だってユーリ、そのつもりだったんだろう?」

「だから、帰っ……!」

「だいぶ待たせたみたいだし……そんないやらしい格好見せられたら、我慢できない」

シャツの上から胸を撫で回され、ユーリが身を捩る。

「んッ…!やらしっ…て、なに、が……ッ」

「……透けてる」

「はあ!?…っちょ、やめ…!」

「そういえば…外でしたこと、ないよね。『アオカン』って言うんだっけ?こういうの」

「……………!!」

爽やかな笑顔でとんでもない単語を口走るフレンの姿に、ユーリはさっさと帰らなかったことを激しく後悔した。











「……信じらんねー…マジで最後までヤりやがって……!!」

固い木のベンチに擦られた背中と、処理もままならない後ろがヒリヒリと痛い。
結局ユーリはフレンにされるがままに犯されてしまい、あまりの倦怠感にぐったりとうなだれていた。

未だ激しく雨は降り続いており、誰かに見られた可能性は殆どないだろう。
それでも最中は気が気でなく、声を抑えるのに必死で、身体にも余計な力がかかりっぱなしだった。

精神的にも肉体的にも、異常に疲れていた。

対してフレンは非常に満ち足りた笑顔をユーリに向けていて、その様子に心底腹が立ったユーリは、気が付くと鞄でフレンの頭を力一杯はたき倒していた。





「痛あ!?何するんだいきなり!!」

涙目で睨みつけてくるフレンの頬をさらにつねって引っ張る。

「いっ……!!」

「なんでおまえはそうなんだよ!?あっちこっちで盛ってんじゃねえ!!」

フレンはユーリの手首を掴んで引き剥がし、つねられた頬をさすりながら拗ねたように唇を尖らせる。

「なんでって…そんなの、決まってるよ」

「…なんだよ」

「ユーリが可愛いから」

「もういっぺん殴られたいか…?」

「それは嫌だな」

掴んだ手首を引いて、フレンはユーリの身体を抱き寄せると、しっかりと腕の中に閉じ込めてしまった。
ユーリが動きを止めて固まり、赤くなった耳が髪の隙間から覗く。

「だから、やめろって…!」

「部屋での君も好きだけど…他のところだとすごく恥ずかしがるから、それが可愛いんだ」

「っ…の、……!!」

「ほら、それが可愛い」

「るせえ!可愛い可愛い連呼すんな!!オレは部屋のがいいんだよ!!」

「…ふうん?」

何やら不穏な空気を感じて、ユーリの身体がなお一層固くなる。

「じゃあ、早く帰って続き、しようか。…あ、その前にシャワー浴びないとね。身体、だいぶ冷えてしまったし」

「続き、って……」

「ほら、早く行こう?鍵は君が持ってるんだし、一緒に来てくれないと僕も困る」

「い…いや、オレもう、今日は疲れて」

「部屋がいいんだろう?あ、傘は一つしかないからもっとくっつかないと」

「おい……!」

立ち上がったフレンがユーリの手を引き、その腰に腕を回す。

「そういえば、相合い傘も初めてだね」

「…もう、勘弁してくれ…!!」



肩を半分ずつ雨に濡らしながら、ぴったりくっついて歩く姿が周りにどう映るのか。

フレンの部屋に着くまで、知り合いに見つからないことを祈るしかないユーリだった。




ーーーーー
終わり
▼追記
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