マジックside

ちらっとあのソファーを見れば主を無くした寂しげな姿が目に入った

ソルトさんが学校に来なくなって・・・もうひとつきか?

相変わらずヨガはソルトさんにべったりらしいし、バカモノもソルトさんの席を睨んでる

あの後バカモノに話を聞けば、やりすぎたと自覚しているらしい。

確かにおたべを慕っていたバカモノはソルトさんが憎いらしい。でも「人殺し」までとは思ってないみたいで反省はしてるっぽい

「なあバカモノ」

「なんだよ」

バカモノのつぶらな瞳に私が映ったところで口を開いた

自然と顔がニヤけてしまう

「この後さ、行かないか」

「どこに」

「会いにだよ。あんたのだーいすきなあいつに」

そう言えばむっとした怒りっぽい顔になった

「皮肉か??それとも本当に?」

「さぁ?どっちだろ。まあどっちに会いに行くかは決めていいよ」

バカモノの好きなあいつに会いに行くか・・・それとも尊敬してるあいつに会いに行くか

まあどちらとは言えないがバカモノならきっと両方を選ぶだろう

「じゃあ私は・・・、先に......に会いに行く」

「そっか、先に、でいいんだな」

「あぁ」

どこに行ったかなんてまだ言えないけれど、ひとつだけヒントを教えてあげる

バカモノのだーいすきなあいつに会いに行ったんだ