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Promise(ポケモン小説/ほのぼの/サトシ一行+シゲサト要素)

※ピカが二次創作したお話です。BL要素が含まれる点があります。
意味が分からない、又は嫌悪感があるという方は閲覧をご遠慮下さい。












「よし、みんなよく頑張ったな!!とりあえず一回休憩しようぜ!?」

次のジム戦に向け、朝早くからバトルの特訓をしていたピカチュウ達にサトシは声を掛けた。

「ピッ!!ピカッチュ!!」

ピカチュウの一声でピリピリとした緊張感から一遍、ナエトル達は笑顔になる。
サトシの顔をもう一度伺ったピカチュウは、嬉しそうにその場から走り出した。

広場を駆け回るピカチュウに、ナエトルやヒコザルが続いて走る。
ムクバードは、高い木の枝に止まり、羽を休めているようだ。
グライガーはと言えば、ムクバードとは対称的に元気いっぱいに飛び回っている

(またオレを目掛けて落っこちてくるなよ)

最近仲間に加わったばかりのグライガーは飛ぶ事が難しいのか、よくサトシの頭目掛けて
落ちてくる。
全く困ったヤツだよなぁ、とグチを言いながらも、サトシの表情は嬉しそうだった。
 
「早くお前とバトルしたいぜ」

日差しが目に当たらないよう手の平を頭にかざし、空を飛び回るグライガーを見
つめながらサトシはつぶやいた。



「ブイ!!」

(!?)

サトシが後ろを振り返ると、そこには強い眼差しでこちらをみつめるブイゼルがいた。

「ブイゼル?どうかしたのか?」

「ブイブイ!!」

「???」

サトシのズボンの裾を引っ張り、何かを必死に伝えようとしているのは分かったが意味が分からない。サトシはどうしたもんかなぁ、と腕を組む。

「サトシったら、何難しい顔してるの?」

「っわ!!何だ、ヒカリかぁ」

「そんなに驚かなくてもいいのに…。あれ、ブイゼルどうかしたの??」

その場から動かず、ズボンを握りしめたままのブイゼルを見たヒカリは首を傾げた。 
ヒカリも練習を中断したのか、いつの間にかポッチャマやミミロルがピカチュウ達に加わって遊んでいた。

「ああ、ブイゼルが何を考えてるのか分からなくて…」

「ふふっ、きっとブイゼルもっと特訓したいのよ!!」

「特訓を?」

「この前のスモモとのジム戦、凄いバトルだったじゃない??特にブイゼルにとって、ルカリオとのバトルは本当に大切なモノになったと思うの!!」

力説するヒカリに対し、サトシは尚も頭に?を浮かべていた。

「だ〜か〜ら!!ブイゼルはもっと強くなりたいと思ってるのよ!!」

「あ…。あぁ!! 」

サトシはようやく意味を理解したのか、大きく頷いてみせた。

「そうだったのか…ブイゼル」

「ブイ!!」

「でもさ、特訓ばかりじゃお前だって疲れるだろ!?無理する事ないんだ。
遊べる時には一杯遊んで楽しむ!!休憩だって必要なんだ。な??」

サトシは、ブイゼルに目線を合わせるようにしてしゃがみ、オレンジ色の頭に手を置いてそっと撫でた。

気持ち良さそうに目を細めたブイゼルは、掴んでいたズボンから手を離し、サトシの意見に納得した様子で近場の川に向かって勢いよく飛び込んでいった。


「サンキューな、ヒカリ!!」

「うぅん!!私もサトシにはよくエテボースの気持ちを教えてもらってるから、お互い様!!」

ヒカリは、広場にいるエテボースを見ながら笑って答えた。

お互いに自分のポケモンを交換し合ったが、今まで自分たちが育ててきた大切な仲間。
付き合いが長い分、そのポケモンの気持ちはしっかりと理解できるのだ。
いつかブイゼル(エテボース)の事をもっと理解出来るようになりたいと2人は思った。

「そう言えばタケシは?」

タケシの姿が見えない事に気づき、サトシは周囲を見回した。

「ピンプクと一緒にお散歩しに行ったみたい!!この広場の奥に大きな花壇を見つ
けたらしいの。」

「へぇ〜…」

ヒカリが説明し、指をさした方向にサトシは顔を向けた。

「サトシも行ってみる!?」

「いや、今はいいや!!みんなが遊んでる最中にモンスターボール磨こうかと思ってたんだ!!」

サトシは思い出したようにレジャーシートが敷いてある場所まで歩き、腰を降ろして座った。

「私もそういえば最近手入れしてなかった!!」


ヒカリもサトシに続いてレジャーシートに座ってモンスターボールを取り出した

「あ。そういえばサトシ、ちょっと聞いてもいい?」

「何だ?」

改まったように聞くヒカリに対して、サトシは不思議そうに首を傾げて答えた。


「コレって何なの?割れてるみたいだけど。」

「??ああ、コレの事か!!」

サトシは指摘された半球を手に取った。

「いつもボールの手入れをする時にはそれを出してたでしょ?
だからちょっと気になってたの。」

「あはは…これさ、モンスターボールなんだ。」

「えっ!?これってモンスターボールなの!?でも…これ、壊れてるんじゃないの?」

サトシから半球の正体がモンスターボールと知って納得はしたが、外見は明らかに薄汚れてヒビも入っている。
ヒカリにはどうしてこんな物をサトシが持ち歩いているのかが理解出来なかった


「ああ!!もうこれは壊れてるんだ。でも、このモンスターボールには大切なヤツ
との約束とか、今までの思い出が一杯つまってるんだ!!だから…」


「そっか…。それはサトシにとって大切な物なんだね。」

ヒカリは、半球に力を込めるサトシの手を見て思わず微笑んだ。


「実はね、私も持ってるんだぁ〜っ♪」

「!?」

ヒカリは、いきなり手持ちのリュックをゴソゴソと動かして何かを取り出した。


「ジャ〜ン!!☆」


少し薄汚れたリボンを取り出してヒカリはサトシに見せた。


「それって…もしかしてコンテストリボンか?」

「そう!!これはね、ママが初めてコンテストでゲットしたリボンの!!」

それは、ヒカリが旅立つ前に母から貰ったコンテストリボンだった。


「コンテストに出る時はいつもドレスのポケットに入れてるの!!
私にとってはとても大切な物なのなんだ〜。」

手に持ったリボンを太陽にかざしながらヒカリは言った。
リボンの金具が太陽に反射してキラキラと光る。


「そっか…。ヒカリ!!次のコンテストではいい演技、期待してるぜ!!」

「うん!!充電もバッチリ!!サトシのジム戦ではいいバトルを見せてもらったし、大丈夫!!!」

「その意気だぜ!!!」

お互いに右手を空に向かって上げ、勢いよく「パン」と軽快な音を立てて手を叩いた。


「何だか急に意欲わいてきちゃった…
私、もう一回みんなでコンテストの練習してくる!!」

「ぇ!?オイッ、ヒカリ!!」

サトシの言葉を聞かず、ヒカリはサトシに手を振ってからポケモン達のいる広場に向かって走って行った。


(モンスターボール…手入れするんじゃなかったのか??)

サトシは元気よく走り去ったヒカリにため息をついて、手に握っていた半球を先程のヒカリと同じように太陽に向けてかざしてみた。
 
所々黒みを帯びた白い半球が光を反射して輝く。


(なぁ…、お前今何してる?)


サトシは、この場にはいないもう片方の半球を持つ幼なじみの事を思った。

シゲルとは幼い頃から何かと張り合ってきたが、サトシがシゲルに勝てた事など殆どなかった。
サトシがライバルとして意識し、シゲルには絶対に負けられない!!という思いを
胸に、ポケモンマスターを目指して旅立ったあの頃を思い出す。

サトシがシンオウ地方へ行く事を決めたのも、多くはシゲルが関係している。
ポケモン研究者として別の道を歩き始めたシゲルの背中を、知らず知らずの内にまた
追いかけている自分がいる事に気づきサトシは苦笑した。


(結局オレは、まだお前を追いかけてるのかな)


「シゲル…」



自然と言葉が溢れた。


周りには誰も居ないはずなのに、何故か恥ずかしくなって思わず顔が赤くなった
サトシは両手で顔を隠した。
 
(オレは一体何考えてるんだ!!!)


頭をブンブンと振り、顔を隠していた両手で頬をパチンと叩き、サトシはモンス
ターボールの手入れをし始めた。

勿論。サトシが最初に磨いたのは、手に握った片割れのモンスターボールだった




・・・・・・・・・・・・・・


「ねぇタケシ…、サトシはあそこで何やってるの!?」

「え…?あぁ。あれか」

散歩から戻ってきたタケシと合流したヒカリは、遠く離れたサトシの行動を不思議に思い、タケシに尋ねた。

「あれはな、恋の病だ。」

「コイ?それって何!?病気なの!?」

今まで旅をして来た女性陣とは違い、ヒカリは恋愛には鈍いようだった。
タケシはそこでふとヒカリの幼なじみのケンゴを思い出した。

(幼なじみって…、以外と苦労するモノなんだなぁ。)

「病気じゃない。大丈夫、ヒカリにもきっとその内分かる時が来るさ」

ヒカリの肩をポンと叩いて声を掛け、タケシは思った。


(鈍い思い人を持つと大変だな…。頑張れよ!!)


タケシは、この広いシンオウ地方の何処かにいる2人の少年に声援を送った。


…その頃、同じ時刻に別々の場所でくしゃみをする2人の少年がいた。

 

 

「「ヘックション!!」」




Promise

(もっともっと強くなるから、
誓った約束、今も この胸でずっとまぶしいよ)


シゲルキターッ!!!!

ポケモンスペシャル見ました〜っ!!(≧∇≦)
シゲルが思った以上に登場して興奮しました(笑)
でも、出来ればサトシともう少しからんでほしかったな(^_^;)

来週はコジロウ編ですね(笑)
楽しみだ☆

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エムブロで初日記です(笑)
色々書けたらいいなぁ( ̄∀ ̄)
取りあえず最近描いた絵を載せてみよう。
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