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マジックヨガ

マジック視点(フォロワーさん案)

ソルトさんもおたべと並んで帰って・・・バカモノも帰っちまった・・・。

こんな言い方嫌がってるように思えるのかもしれないが、正直嫌なんか一欠片も思わない。
いやどちらかと言うと・・・嬉しい。

私の視線の先に映るのは、綺麗な顔立ちをした片想いの相手。お互い喋ったりなんかしないからヨガの静かな息づかいだけが静か気な部室になる

「なぁ・・・ヨガ」
「・・・」

真剣になってるといつもこうだ、私の呼び掛けに応じなくなる。

「ヨガってば」

「なんだ・・・」

固く目を閉じたまま首だけを微かに動かしたヨガ。

「最近さ・・・新しいマジック覚えたんだ」

そう言えばキラキラ輝いた目が姿を見せる、何気にヨガはマジックに興味がある

「このハンカチあるじゃん、ここから・・・」

そうとだけいってその赤いハンカチを左手に押し込み二、三回軽くふったあと広げる

「おぉ・・・」

真っ赤な薔薇がどこからともなく現れた。

「これ・・・ヨガにやるよ」

「今薔薇季節外れだろ・・・偽物か?」

不器用な私の必死なアプローチにも気付かず違う事に興味が移ってしまったみたいで。

「本物だよ・・・取り寄せた」

今日この日の為だけに県外から取り寄せた季節外れの赤い薔薇

「今日この日の為だけに?」

堅苦しく組んでいた足を拡げ足を伸ばしてくつろぎ始めたヨガ、完全にマジックに興味が行ったんだと思う。

「あぁ・・・ヨガにあげたかったから」

「そっか・・・ありがとう!!」

にっこり天使のような微笑みを浮かべて両手を差し出してきた、その小さな白い手に赤い薔薇が添えられる

「なぁ・・・ヨガ・・私さ・・ヨガの事が」

またキラキラして目で見つめてくる。
無理だよ・・・やっぱり・・・、私はそんな器用な事出来ない

「ごめん・・・なんでもない・・・」

それ以上この場に居るのが耐えられなくて・・・、踵を返し1歩前に進んだ
2歩進む事もなくヨガに肩を捕まれ向き直させられる

「マジック・・・頑張れ、最後まで聞きたい」

ぐっと顔が近くなる

心拍数が徐々に高くなっていってこれでもかと言うぐらい体は熱くなってくる

ヨガにきこえるんじゃないかと思う位心臓はバクバクなってる。

「私・・・は・・・ヨガの事が・・・好きだ」

長く伸びた二つの影が・・・黄金色の世界で重なった。
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