ゆいside

リビングへと続くドア、開けた瞬間ボフッて音がして目の前が真っ暗闇になった。

「痛たたークッションなんか投げたら危ないやろ?」

にっこり笑ってムスッとした顔のぱるるを見つめる。
どうせ帰りが遅いとかそんなつまらんことなんやろな〜

「ただいま、どうしたん?」

「遅い・・・」

ほら、遅いとかなんとか、そんな辺り。うつむいたままクッションぎゅって握ってる。可愛いすぎやろ・・・

「仕事なんやからしゃあないやん?」

「待ってる間さみしいんだよ?」

どうしたんやろ?なんか・・・今日のぱるるへん・・・
ほんまは塩味やのに甘えてくるっていうか?

「ごめんよ・・・でも仕事やから?な?もうこんな時間やん、はよ寝なぁよ?」

「イヤ・・・ゆいが寝るまで待ってる」

じっーーと目見つめられたまま数分・・・

「ぱるるはどうしてほしいん?」
「傍にいてほしい・・・早く帰ってきてほしい」

ぱるるの柔らかくて細い髪に指を通してとくように撫でれば嫌そうな顔するも口角が上がってくる

「仕事とかの関係上早くは帰れやんかもしれやんどな・・・?なるべく早く帰ってくるしずっと傍におるから・・・」

髪がグシャグシャになるまで撫でたらくすぐったそうに身をよじらせた
「くすぐったい・・・最悪髪グシャグシャになったじゃん」

嫌そうな顔はしてへん。

「これやったら早よ寝なあよ??」

ぱるるの顔に顔を近付けていく、ぱるるは顔を真っ赤にしながらも目を軽く閉じた。

「はい!終わり・・・早く寝なぁ?寝付くまで傍にいてちゃる。」

今度はにっこり微笑んだ

さっき、ぱるるとあたしの間に起きた事は秘密やねん、ずっとずっと永遠の秘密。