地球の裏側にあるフォルトゥナ王国。
そこではマグノリア王女の即位が今まさに行われようとしていた。
「王女様、準備の方はよろしいでしょうか?」
「…………ええ、いよいよこの時が来たのですね。」
執事長の問いにマグノリアはため息をついた。
「王女様が即位なされば、フォルトゥナ王国はより一層平和になれるでしょう。」
「………そうだといいのですが。」
執事長と共にマグノリアは玉座の間に向かった。
「マグノリア王女様、万歳!」
玉座の間に向かう途中、バルコニーに顔を向けると国民達の声が聞こえてきた。
その声に励まされながら、マグノリアは玉座の間に移動する。
「……………ハハハハ…………ハハハハ!」
マグノリアが玉座の間に向かったのと同時に不気味な笑い声が城内に響き渡った。
「誰ですか!?」
「我が名はサタトス。かつてお前の父親である先代の王によって封印された闇の魔王だ。」
「………サタトス!?そんなバカな!?王の封印が不完全だったというのか!?」
「ああ、そうだ。完全なものなどこの世には存在しない!
故に我は完璧を求める!そのためにはまずこの国を破滅と混乱に追いやってやる!!」
「まさかこんなめでたい日にとんでもない存在の封印が解かれるとは…………。」
続く。