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ACT1-(4)

マサラタウンの飛行場でサトシはハナコ達に見送られ、ブリテン地方へと旅立った。

3時間もしないうちにサトシはブリテン地方に到着した。

「ここがブリテン地方か………楽しみだな、ピカチュウ!」
「ピカピカ。」

「ええっと、ポケモンセンターは………あっちか。」

飛行場を後にしたサトシはポケモンセンターに向かうべく、街道を歩いた。

新緑が生い茂る道を、サトシはピカチュウと共にのんびりと歩く。


10分もしないうちにサトシはポケモンセンターに到着した。

「ええっと、確かここで待ち合わせだって言っていたよな……。」
「ピカチュウ。」


「………あ、ねぇ。ひょっとして君がサトシ?」

後ろから声をかけられてサトシは振り向いた。

そこには♀のピカチュウを連れた少年−−−−ヒロキが立っていた。

「ひょっとして、ヒロキさんですか?」
「そうだよ。俺がヒロキ。マルグリット博士から連絡を受けたけど、
君がサトシ?」
「はい、マサラタウンのサトシです!」

「ピカピカ。」
「あ、敬語は良いよ。歳も近いから。逆に使われると気持ちが悪いというか何というか。
俺のこと、呼び捨てでいいよ。」
「じゃあ、俺も呼び捨てで。」

サトシとヒロキのピカチュウは肩から降りると尻尾をクロスさせて電気で挨拶をした。

「マルグリット博士から聞いたよ。
色んな地方を旅してきたって。凄いね。」
「それほどでも〜。」
「ピカピカ!」

「ヒロキは旅をしたことがあるのか?」
「ううん、ブリテンが初めて。
俺、父さんがチャンピオンだから色んなポケモンと仲良くしていたけど
実際は旅したことなくってさ。」
「へぇ、そうなんだ。」


「………ちょっとあれ、チャンピオンの息子じゃない?」
「ホントだ、旅を始めたって話らしけどやっぱりここからスタートするのかな?」

ヒソヒソと話をする利用客にヒロキはあはは、と苦笑した。

「で、どうする?早速旅をする?それともーーバトルする?」

「もちろん、ポケモンバトルだぜ!……あ、俺手持ちがピカチュウしかいないから、
1vs1で良い?」
「良いよ、それでも。じゃあ、ジョーイさんにバトルフィールドを借りられるか聞いてくるね!」

続く。

ACT1-(3)

「………サトシ、突然じゃがブリテン地方に興味はないか?」

カントー地方、マサラタウンのオーキド研究所にて。
研究所を訪れていたサトシはオーキド博士からそんな話を持ち掛けられた。

「ブリテン地方ですか!?新しい地方ですよね!?」

「うむ。一昔前はカロスを経由しないと行くことができん場所ではあったが
今では飛行機を使った直行便があるからのう。」

「じゃあ、すぐに行けれるってことですよね!?」

「そうじゃ。何にせよ興味があるなら、行ってみると良いぞ。」

「ブリテン地方か、どんなところか楽しみだな、ピカチュウ!」

「ピカピカ!」

「行くなら行くでハナコさんにも一言言わんか。」
「はーい、わかってますって!」

そういうとサトシはピカチュウと共にオーキド研究所を後にした。

「………というわけだから、行ってきてもいい?ママ。」
「ダメな理由があるわけないじゃない。行ってきなさい、サトシ。」
「ありがとう、ママ!」
「ピカピカ〜!」

「タケシとカスミも一緒に行けれたら良かったんだけどなぁ……。」
「仕方がないでしょ、タケシ君はポケモンドクター、
カスミちゃんはジムリーダ―の仕事があるんだから。」

「そうだね、ママ。」

その時、ハナコ宅のチャイムが鳴ったのでバリヤードが対応するとケンジがやってきた。

「あ、ケンジ。どうしたんだ?」
「オーキド博士からの伝言。ブリテン地方でちょうど旅に出たトレーナーがいてさ。
どうせなら一緒に行ったらどうか、っていう話が持ち上がったんだ。」

「旅に出たトレーナー?」

「そ。サトシと同じピカチュウを連れたヒロキ君って子なんだけど、
なかなか良い子らしいよ。
ブリテン地方のマルグリット博士に連絡を取って、
ポケモンセンターで合流しようって話になっているんだよ。」

「へー、ヒロキって名前なんだ。」
「ピカピカ。」


「ちなみにヒロキ君、お父さんがブリテン地方のチャンピオンでお母さんは四天王なんだって。」

「うわ、凄いな!そんな凄い奴が一緒だと心強いな!!」

「ピカチュウ!」


「サトシー、準備ができたわよー。」

「はーい。………ありがとな、ケンジ。教えてくれて。」


「どういたしまして。」




続く。

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