「…………やれやれ、河川敷のお祓いを任せるなんてどうかしているね。」
「………祐一様、文句はあまり言わない方が。」
「これは専門家がやらないといけない仕事だからねぇ。」
「うようよしているね。………よくもまぁ、これだけの数を呼んだね。
何回、エンジェル様をこの場所でしたのかな。」
「……………悪意のない邪気というのは厄介なものだ。
さて、祓ってしまおうか。」

河川敷で祐一はエンジェル様によって呼び出された低級霊を
石切丸とにっかり青江と共に祓っていった。

「……………で。何で俺達が神社の境内の掃除をしなくちゃならないんだ?」
「河川敷のお祓いをお願いするという時点で対価はきちんと支払わないと。
君は飲食店で無銭飲食をする気か?」
初瀬神社で、宮司の格好をした智久は祐一に文句を言った。
「しないから。つうか、芳樹達は黙々とするな!」
「…………いや、罰当たりだろ?」
「掃除っていう対価で済んでいるんですから、文句の言いようが………。」
「ちょうど掃除をしてくれる人が風邪をひいてしまってね。
いやあ、ちょうどよかった。」
「……………だからって、何で僕達まで?」
「実妹にメイド服やらバニーちゃんやらの服を着せようかっていう煩悩を
持ったからだろう?」
「うぐ…………。」
祐一の言葉に幸人達は反論ができなかった。
「あ、祐一さんだ!おはようございます!」
参拝客が神社に訪れて祐一に挨拶をする。
「え、嘘、満月ちゃん達、掃除しているの?」
「祐一さん、閲覧料は払いますから写真撮ってもいいですか?」
「もちろん、構わないさ。」
「待てこら、せこい真似をするな!」
「これの何処がせこい真似なんだい?後で反省文書いて貰おうか。
満月ちゃん以外。」
「あ、ずるい!」
「依怙贔屓だ!」
「そんなことをすると原稿用紙100枚に書いてもらうよ?」
「ずるい!!」


「…………このメンバーの中で1番最強なの、祐一さんなのかも………。」


続く。