「………サトシ、突然じゃがブリテン地方に興味はないか?」

カントー地方、マサラタウンのオーキド研究所にて。
研究所を訪れていたサトシはオーキド博士からそんな話を持ち掛けられた。

「ブリテン地方ですか!?新しい地方ですよね!?」

「うむ。一昔前はカロスを経由しないと行くことができん場所ではあったが
今では飛行機を使った直行便があるからのう。」

「じゃあ、すぐに行けれるってことですよね!?」

「そうじゃ。何にせよ興味があるなら、行ってみると良いぞ。」

「ブリテン地方か、どんなところか楽しみだな、ピカチュウ!」

「ピカピカ!」

「行くなら行くでハナコさんにも一言言わんか。」
「はーい、わかってますって!」

そういうとサトシはピカチュウと共にオーキド研究所を後にした。

「………というわけだから、行ってきてもいい?ママ。」
「ダメな理由があるわけないじゃない。行ってきなさい、サトシ。」
「ありがとう、ママ!」
「ピカピカ〜!」

「タケシとカスミも一緒に行けれたら良かったんだけどなぁ……。」
「仕方がないでしょ、タケシ君はポケモンドクター、
カスミちゃんはジムリーダ―の仕事があるんだから。」

「そうだね、ママ。」

その時、ハナコ宅のチャイムが鳴ったのでバリヤードが対応するとケンジがやってきた。

「あ、ケンジ。どうしたんだ?」
「オーキド博士からの伝言。ブリテン地方でちょうど旅に出たトレーナーがいてさ。
どうせなら一緒に行ったらどうか、っていう話が持ち上がったんだ。」

「旅に出たトレーナー?」

「そ。サトシと同じピカチュウを連れたヒロキ君って子なんだけど、
なかなか良い子らしいよ。
ブリテン地方のマルグリット博士に連絡を取って、
ポケモンセンターで合流しようって話になっているんだよ。」

「へー、ヒロキって名前なんだ。」
「ピカピカ。」


「ちなみにヒロキ君、お父さんがブリテン地方のチャンピオンでお母さんは四天王なんだって。」

「うわ、凄いな!そんな凄い奴が一緒だと心強いな!!」

「ピカチュウ!」


「サトシー、準備ができたわよー。」

「はーい。………ありがとな、ケンジ。教えてくれて。」


「どういたしまして。」




続く。