昼食を済ませ、ポケモンセンターを後にしたサトシとヒロキは
早速草むらに入った。

「何が出るかな、何が出るかな〜なんて。」

フレンドリィショップでモンスターボールを買い、ヒロキはワクワクしていた。


「ヒロキ、もしかしてポケモンをゲットしたことがないのか?」

「そうだね。ピカチュウは母さんの手持ちだし、
ツタージャとフォッコはマリー博士から貰ったし。
だから、楽しみなんだなぁ。」


「へー。」

草むらを歩いていると、ガサガサという音がした。

「お、もしかしてポケモンか!?」

草むらから飛び出してきたのは、銀色の体を持つイーブイであった。


「あ、イーブイだ!しかも色違い!」

「初っ端から色違いのポケモンが出るなんて、ラッキー!
よし、いけ、ツタージャ!」

「タジャ!」

ヒロキはモンスターボールを投げると、ツタージャを出した。
「<つるのムチ>だ!」

ヒロキの指示でツタージャはつるのムチでイーブイに攻撃をした。

「イ………ブイ!」

イーブイはツタージャに近づくとかみついた。


「ヒロキ、状態異常を起こす技を使った方がいいぜ。」
「うん、わかった。………ツタージャ、<ねむりごな>!」

ヒロキの指示でツタージャはねむりごなを繰り出した。

ねむりごなを受けて、イーブイは眠りについた。

「よし、プレミアボールを投げて………行っけぇ!」

ヒロキはプレミアボールを投げた。ボールにイーブイが収納され、左右に揺れる。


「頼む、入ってくれ…………。」

ヒロキが祈るなか、カチッという音がしてイーブイは無事にゲットできた。

「よっしゃあ、イーブイゲットだぜ!」

「タジャ、タジャ!」
「ピカチュウ!」

「ツタージャ、ありがとうな。」
ヒロキに褒められて、ツタージャはまんざらでもなさそうな顔をした。

「あー、良かった。サトシもアドバイスありがとう。」
「いいって。俺、アドバイスしただけだから。俺もツタージャ持っているし。」


「そうなのか?」
「ああ。気が強くて頼りになるんだぜ。」
「そっか。」

ポケモンセンターにいったん戻り、イーブイを回復させた後、
ヒロキはプレミアボールからイーブイを出した。

「俺はヒロキ。これからよろしくな、イーブイ。」
「ブイ、ブイ。」

ヒロキが挨拶をすると、イーブイは少し照れながらも尻尾をヒロキにくっつけた。


続く。