夏祭りが無事に終わった翌日。
「…………満月ちゃん、プールに行かない?」
「え?プールですか?行きたいです!」
「澪ちゃんが満月ちゃんと一緒に行きたいって言っていたんだ。」
「澪ちゃん、すっかり私のことをお気に入りにしていますね。」
「これが異性だったら、俺妬けていたけど同性だし、澪ちゃんなら大丈夫でしょ。」
「何の心配をしているんですか、芳樹さん。」
そんなこんなで、満月は芳樹と共にプールへ行くことになったのだった。


「ごめんなさい、満月さん。お誘いしちゃって。」
「あ、いいよいいよ。誘ってくれてありがとう。」
桜庭市営文化プールランドで、澪は満月に謝罪した。
「今日は良い天気ですね。絶好のプール日和です。」
「本当にな。」
場内を歩く男性達は水着姿の和泉守と堀川に視線を向け、同伴者の女性に頬を抓られていた。
「…………でも、和泉守さんと堀川さんホントにスタイル良いですよね。
羨ましい。」
「なーに、澪ちゃんも伸びしろがある。これからに期待しているんだ、安心しろ。」
「そうですよ、まだまだ先の話です。」
「うん。」
「あはは、そう言ってくれると嬉しいです!」
「………あ、澪ちゃん?」
「………彩愛さん?」
「………あ、やっぱり澪ちゃんだ。」
澪は背後から声をかけられて、後ろを振り向いた。
「……今日、何かの撮影?」
「ううん、オフだよ。芳樹さんと満月さんと遊びに来たの。
あ、こちらクラスメイトの彩愛真琴さんです。」
「よろしく。」
「よろしくね。」
「彩愛さん、1人?」
「ママと一緒に来ているの。
………ね、良かったら一緒に周らない?」
「私は良いけどお母さんに言わなくていいの?」
「今からママに言うとこ、ちょっと待ってて!」

そういうと真琴はパタパタと走り出していった。




続く。