厳かな雰囲気の中、世界遺産登録20周年記念行事は行われ、無事に終了した。
ぞろぞろと帰っていく観客達は口々に凄かったね、とか綺麗だった、とか言って
神社を後にした。

「………………はぁ、疲れた………。」
「お嬢様、お疲れ様でした。皆さんも。」

「………本物の刀はもう扱いたくないよぉ………模造刀で十分。」
「まあ、普通はそれが1番良いよね。」

刀の姿から人の姿になった守り刀達は、誠達を労った。
「さて、智仁達もホテルに戻っているだろうから、俺達も戻ろうか。」
「今頃、大広間を貸し切っているでしょうね………。」
「お、宴会でもやるのか?」
正宗の問いに和彦はおうよ、と頷いた。
「智仁は賑やかなのが好きだからなぁ、酒用意していると思う。」
「……………ちょっとそれだけは勘弁して欲しいかもしれないです…………。
綾子お義姉様の方がお酒に強いんですから…………。」
「へぇ、そうなんだ。」

「さて、最後に参拝をしてホテルに帰ろうか。
皆、今日はお疲れ様でした。」

祐一の言葉に全員はぐったりしながらも、はーいと返事をした。


続く。