「いやぁ、だいぶすっきりしたな。」
「大した事なかったね、ここのモンスター達は。」
「そりゃ、上級者向けのクエストじゃないんで…………。」
「……うーん、そんなに美意識に反するのかなぁ?」

モンスター達をボコってく芳樹と智久に、律と幸太は呆然とし
満月と物吉は苦笑した。


芳樹 魔法剣士
満月 魔女
物吉 召喚士
智久 諜報員
鶴丸 剣士
律 アサシン
幸太 魔法剣士

「…………データとしてはまぁ、悪くはないか。でも、人数が7人っていうのはキツイな……。」
「奇数ですから、偶数で割ることできませんしね。」
「……何か女性率が高いような気がする。律以外。」
「何ですって!?」
「幸太君、幼馴染は大事にしといた方がいいぜ。
苦労はするけどな。」
「そうだよ、後になって幼馴染が居て良かったっていう場面が絶対に出てくるから。」
「きちんと女性扱いしないとダメだよ?」
「そうですね。女性は繊細ですから。」
「ええ、チキンハートですからね。」
「………何で俺駄目出し食らってんだ?」

「アンタが余計なこと言うからでしょ!?」

「…………うーん、まぁ………2つのクエストを同時進行はできないからこの際諦めるか。」
「そうだな。それにせっかく職業がバラバラなんだ、それを活かしたクエストに参加するのも
手だぜ?」
「ですね。」
「………これ絶対、智仁が見たら僕も参加するーって言いそうだな。」
「………やめてくれ。まぁそもそも姉さんにストップをかけられるから、参加するってことは
ないと思うけど。」

「………え?芳樹さん、お姉さんいるんですか?」
「20歳になったと同時に皇室に嫁いだ姉がいるよ。2歳年上だけどね。」
「綾子お義姉様、文武両道かつ詩歌管弦にも秀でて大変聡明なお方ですから。
憧れの女性です。」

はにゃーん、と顔を緩ませる満月に幸太は律と顔を見合わせた。

「………そんなに凄いのか、綾子さんって人………。」
「………そりゃ、世界有数の巨大複合企業グループの令嬢だったら、
良妻賢母としての教育を施されていてもおかしくないわよ………。」

「………だよな。」
「うん。」
「…………俺達フツーでよかったかも。」
「………そだね。」


続く。