「旦那様、奥様。
和泉守さんと堀川さんがアサシンのサーヴァントと交戦しています。」
「………なるほど、早速現れたか。」
「アサシンとなるとやっぱりハサン・サッバーハですかね。」
「………白い髑髏の仮面………うん、ハサン・サッバーハだね。
セイバー、和泉守と堀川のところに行ってくれるかな。
俺と満月ちゃんはアサシンのマスターを探すよ。」
「……はい、わかりました。
くれぐれもお気をつけて。」
「大丈夫ですよ、僕がついていますから!」

綿貫家の本邸を後にし、芳樹達は二手に分かれた。

「…………守り刀、ですか。」
「そうだ。表向きは刀の名を襲名したボディーガードだが、
実際は人型の使い魔だ。
先々代の綿貫家当主が生み出した高等魔術だよ。
………そして先々代の姫宮家当主が魔力供給を提供している。」
「それが今もなお、続いているというわけですか。」
「そういうことになるな。」

遠坂邸では久遠と瑠樹が、アサシンと対峙している和泉守と堀川の戦いを見ていた。

「…………ところで瑠樹君、人払いの結界は十分に張っているだろうな?」
「はい、万事抜かりなく。」
「……………ならば、王の中の王に行ってもらうとするか。」

「……………そう、ですね。」


桜庭市内の公園に移動した和泉守と堀川はアサシンと交戦をしていた。

「…………ったく、同じ使い魔だって言うのにこうも差が出るなんてな……。」
「…………でも正々堂々とした戦いは苦手だから、このまま押し切れば何とかなるよ、兼さん。」


「……………だな。」

和泉守が柄を握った時、大きな叫び声がした。

「………何だ!?」

「新手!?」



続く。