第1話「ようこそ、マジすか女学園へ」
おたべside
「今日わな?入学式や言ってたやん??なかなかおもろそうな子見つけたで!」
うるさげに喋りっ通すあたしに、なんの文句も漏らさず微笑んで話を聞いてくれる目の前の彼女
その子はもうマジ女を卒業した、OGって言う立場
ほんまはあたしもOGになるはずやったんやけど、訳あって何度目かの留年をもう一回繰り返した
「どうだ・・・てっぺん守れそうか?・・・」
この子がラッパッパやった時あたしは四天王やった、いくら頑張っても勝負挑んでも勝てんくていつもこの子の後ろ
だからと言って不満やったわけじゃない、部長の・・・ソルトの右肩やったんは素直に嬉しかったから
「まさか、あたしがそんな一年坊に負けるとでも思ってんの?」
「冗談・・・ただな・・・今年は寒露(カンロ)がいる」
ふと真剣な顔つきになった
「寒露・・・??」
聞いた事もない・・・誰や?
「寒露と白露(ハクロ)のコンビだ・・・。白露の方はそこまで強くない・・・」
ハクロだとかカンロだとか聞きなれやん言葉にポカーンやったけど次の一言でぐっと頭に話が入った
「ちなみに・・・白露の方は私のいとこだ・・・可愛がってやってくれ」
親戚やからってソルトが可愛がって、とか言うはずないやん??
たっぷり可愛がってやってって事やと思う、この企んだ顔は
「そっか・・・、分かった。てっぺん狙ってくるかな?」
「多分階段は登ってくるだろ、寒露の性格だ・・・。」
ソルトの話を聞く限りカンロって奴は相当強い(あたしらに比べたらあれやけど)
っでソルトのいとこの、ハクロってやついつも寒露に守られてて手出しは出来んらしい
おもろそうやん・・・その一年坊。
この時の妙な胸騒ぎに、気付いてたらあんな事にはならんかったんやろか?