初恋の鍵

語り手無し

っと、おたべに目を付けられてるとは、つゆ知らずのこのお二人方。

「なぁ？白露、あと何人？」

「どうだろ･･･、1組2組･･･」

指を折り曲げ可愛い仕草で荒々しい事を数えている

どの組のどの奴らを倒してどいつを後何人倒せばいいかの、計算。

「ん･･･あと･･･、居ないんじゃない？」

「まあ、おらんでええやろ。反抗して来たら潰すだけや･･･。白露ありがとうな？ここまで来れたん白露のおかげや」

「そんな事ないよ！私１回も拳握ってないし･･･物陰に隠れる事しか出来てなかったじゃん！！私こそありがと」

ほんの数分前に意識を手放した３組の一年の頭をけった。こいつも･･･こいつも

全部、寒露がたった今半殺しにした野郎。

白露が喧嘩弱いって言うのは本当で、寒露が白露に過保護過ぎるのも本当の話

でも･･･白露は寒露に隠していることがある

それはまだ秘密だけれども。

この秘密や、これからの衝撃的なストーリー知りたい？？

そっか･･･どっちでもいい？？

ならさ、見て見ない？？寒露と白露の過去。白露の秘密。おたソルの推測。

そして･･･


黒幕

おたべside

ソルトらが卒業して、まだ一ヶ月もたってへん

けど、あいつらがおらんくなって広くなった部室は、あたしに「孤独」を嫌というほど見せ付ける

でも、これと言って仲間を増やす意識もなければ1人でラッパッパを背負う意識もない

ただ･･･。活きのええ、小魚が飛び込んでくるん待つだけ

って思ってたんはつい昨日。今日はなんやおもろいことが起きてた

一年の2人がたった１日で一年の頭取ったとか？？

「やべえよな･･･あいつらに掛かればおたべも１発じゃねえか？」

「マジで？そこまでつえぇのかよ･･･」

なーんて本人後ろにおんのに嫌味ったらしいこと言ってる

「なぁ？誰や？？その一年」

「え、おたべ！！･･･さん」

壁に背を押し付けて縮こまった

誰かは分からへんけど多分２年。

「か、寒露と白露のコンビです」

その一言には思わず口角がニヤッて上がった

「白露か〜」

ソルトの言ってた事は嘘じゃないみたい、だからあたしも嘘つけん

可愛がるって言うのは実行する、ラッパッパ･･･そう甘く見られたら困るからな

部長として、一年なんかに負けるか

登ってきいや？？寒露と白露･･･