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ACT7-(1)

ミカエル祭。
聖ミカエル女学院で毎年9月に行われる、文化祭である。
学校関係者以外はチケットがなければ、入場することすらできない。
「………………はぁ。今年も疲れそうだね…………。」
「そうですね。今年はお嬢様のソロライブもありますから。」
高等部1年生の教室で満月はソロライブのセトリを考えていた。
「姫宮さんのソロライブ、楽しみにしているからね。」
「うん、楽しみー。」
同級生に声をかけられて、満月はあははと苦笑した。
「team三条とteam新選組のメンバーにもチケットは渡すけど、
何やかんやで賑やかになりそう…………。」
「そうですねぇ。」
物吉と話をしていた満月ははぁ、とため息をつくとスケッチブックを取り出した。
「……………とりあえず、衣装についてはこんなもんでいいかな。」
「ああ、いいですねぇ〜。」


…………そして迎えた、ミカエル祭当日。
「………え、嘘!?欅坂愛歌さんもいるの!?」
「有栖川澪ちゃんもいるんだ………、凄い!」

欅坂愛歌の登場に学校にいた在校生や関係者は驚いた。

「………あ、初めまして。有栖川澪です。」
「澪ちゃんの同級生の彩愛真琴です。」
「初めまして、欅坂愛歌です。よろしくね?」
「こんなところで本物に会えるなんて、嬉しいです!!」
「あの、満月さんに招待されたんですか?」
「ええ、6月にライブを一緒にしたの。それが縁でね。」
「なるほど………世界って狭いんですねぇ………。」
「うふふ、まだまだ若いから視野を広めた方がいいわよ?」
「そうですねぇ、あはは…………。」
「…………あ、愛歌さんだ。こんにちは。」
「あら、直人君に結人君、悠人君に幸人君。満月ちゃんのお兄さん達ね。」

「…………先日のライブでは妹がお世話になったようで。」
「あら、綾人さん。ええ、そうね。お世話になったわ。お互い様と言ったところかしら。」

ニコニコと笑い合う綾人と愛歌であったが、その目は笑っていなかった。


「………こ、こわ………。」

「………うん怖いね………。」


「……ああ、放っておいて大丈夫だから。」

ビビる澪と真琴に悠人はそう言った。



続く。

可愛いのてんこ盛り。

「…………てなわけで、イーブイ。
悪いけど、長期入院している妹のルリの遊び相手になってあげてね。」
ヒスイの言葉にイーブイはブイッ、と元気よく鳴いた。

「…………わぁ、可愛い!!」
病院に長期入院しているヒスイの妹、ルリは目をキラキラと輝かせた。
彼女の膝には今朝、姉であるヒスイから届いたイーブイがジッとしていた。
「可愛い、イーブイ可愛い!」
ルリに褒められて、イーブイはえへへ、と言わんばかりの笑顔を見せた。

『…………良かった、喜んでくれて。』
「お姉ちゃん、わがまま聞いてくれてありがとう!」
『どーいたしまして。』
テレビ電話で話をするヒスイの後ろにはぐったりとした様子のウルガモスとシャンデラが
映っていた。
「ウルガモスとシャンデラもありがとう、結構頑張ったんだよね?」
『ほら、ウルガモスとシャンデラ、褒められてるよ。返事したした。』
ヒスイに声をかけられて、ウルガモスとシャンデラは鳴いた。
「お姉ちゃんも旅頑張ってね!」
『先生の言うこと、ちゃんと聞くんだよ。』
「はーい!」
電話を終えたルリはイーブイの頭を撫でるとえへへと笑った。
「可愛いのてんこ盛りだぁ〜!」

病院にある中庭でルリは早速イーブイとラルトスを連れ、散歩をした。

「あ、イーブイだ、可愛い!!」
「ねぇねぇ、ルリちゃん。イーブイは進化させないの?」
「んとねー、今悩んでいるの。
進化する時になったら、ちゃんと進化させたいし、今はまだイーブイのままでいいかなって。」
「そうだよねぇ〜、イーブイって8種類の進化形があるし、悩むよね。」
「うん。メガシンカみたいに一時的な進化できないからね。
慎重に選ばないと。」
「うん。とりあえず、今は間違って進化することのないようにかわらずのいしを持たせているんだ。
お姉ちゃんがくれたの。
イーブイの進化するタイミングは私に任せるって言ってくれたし。」
「優しいんだね、ヒスイお姉ちゃん。」
「うん!私のわがままを聞いてくれる、良いお姉ちゃんだよ!!」




終わり。



ACT6-(8)

時間はあっという間に過ぎ、気が付けば夕暮れとなっていた。
「まあ、色々あったけど澪ちゃん達のおかげで楽しめたかな。」
「本当にありがとうね。………ちょっと見苦しいところも見せたけど。」
「いえいえ、あんなことを言われたら誰だってショック受けますよ。」
「………あ、そうだ。
澪ちゃん、真琴ちゃん、良かったらミカエル祭に来ない?」
「ミカエル祭?」
「ひょっとしてミカ女でやる、文化祭ですか!?もちろんです!!!」
「うわぁ、楽しみだなぁ………ミカ女の文化祭って学校の関係者以外は、
チケット持っていないと入ることできないから、滅茶苦茶嬉しいです。」
「後日、チケット持ってくるから当日楽しみにしててね。」
「はい、もちろんです!!」
「………満月ちゃん、明日から忙しくなるからね。」
「そうなんですか?」
「いやあ、何ていうかね加州清光としてのソロステージをやってくれって
頼まれちゃって。」
「うわあ、それは見てみたいかも!」
「舞台の演出とかも考えなくちゃならないから、大変だよ………。」
「まあ、頑張れとしか言いようがないな。」
「ですね。」
「頑張ってください、満月さん!」
「…………うん、頑張る………。」




続く。
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