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風船とブランコ









反芻する空

頭の上に笑い声

逆さまの明日をぶら下げて

息苦しく名前を呼ぶ

行き先はいつも違うのに

戻らないとならない場所は変わらない

このまま

糸が切れて小さく遠くへ行けたら良いのに

手を離して
ここから逃がして

頑なな執着をすり抜けて

赤い風船は自由に身を捩る

あたしは泣き声に身をすくめた

風船は返らない

あたしは帰れない

ブランコが軋む

心臓も軋む

足はそれでも前へと伸ばして

行ったり来たり

行ったり来たり

行ったり来たり

伸びる影

射し込む影

痺れた頭で見えもしない風船を辿る

冷えた星

くだらなく過ぎた昨日












潰れてしまいそうな心臓と

握りつぶせない現実




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