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Many Classic Moments26



*まとめ*






「まあいい。いや良くねえが、今は置いておく。……あとは何もされてねェのか」

そのうちに埒があかないとでも思ったのか、晋助はふうっと息を吐いて新八くんを見つめましたよ。その言葉にはドキッと心臓を打ちながらも、新八くんは晋助の目を覗いた。

「え?あ、あの……怒りませんか?」
「そりゃテメェの返答次第だ」
「じゃあ言わないです……」
「言わなきゃテメェをまず殺す。そのあとで銀時は確実に殺す(真顔)」
「おいィィィィ!!??何このヤンデレの人!すっげえ目がマジなんだけどォ!?」

こんなボケツッコミのあとで(晋助的には全くボケてない)、もはや追い詰められた兎にも等しい新八くんは恐る恐る告げた。

「……き、キスされました」
「……あ"?」


ってもう、晋助の怒りがパねえっス!!最高潮!怒りすぎてこめかみの血管引きつりそうです!キャッキャッ!!(手を叩いて喜びながら)

「……てめえェェェ…………この売女が」

しかも怒りに任せてこの発言?!何なの、売女ってさァ!いくら怒ってるとは言え、新八くんのことを無意識に孕む側に加えてるってどういう事よ!(そういう事です)

新八くんもそのトンデモ発言には怒るかもねえ。


「はっ!?そんなもんじゃないですよ!だって、そうでもさせないと何してくるか分かんなかったし!何かもっと変なことされそうでしたもん!むしろそれだけで済んだから良かったですよ!」
「……あ?良かっただと?テメェは何に対して物言ってやがる。野郎を見縊り過ぎるな。アイツは……銀時はテメェの親でも兄貴でもねえ。銀時は男だ」

でも晋助だって怒ってますよ。自分の恋人に手ェ出されてさ。だから新八くんの顎に手を掛け、ついっと掬ってからブチギレた目線で冷たく新八くんを見るの。

「アイツなんざ獣だろうが……しかも俺と同じ類いのなァ」



まあね。晋助の意見は最もですよ。だって銀さんも晋助もね、二人は獣じゃん、同じケダモノ同士じゃん。だからよく分かってんの。同じ獲物にそそられてる事もよく分かっているのです、何たって同じ好みを有する二匹の雄同士。

晋助が分かんねえ筈がねえな、銀さんの感じる欲望を。
銀さんが新八くんに抱いてる、その劣情を。


「……う、うん。じゃなくて、ハイ。分かりました……ごめんなさい」

晋助にこんなことを囁かれて、新八くんの頬はまたボッと火照った。だってこんな風に独占欲を剥き出しにされたところで、そして謝ったところで、晋助の根本にある気持ちがよく分からないんだもの。

「でも、何でそうまで怒るんですか?」
「あ?阿呆かテメェは、どこまで行っても頭が足りねえ」

吐き捨てるように言う晋助に、さすがに新八くんもカチンとくる。

「だって!訳が分かんないですよ、だって……僕らの関係って、その、恋人同士ではないんでしょ?なら……何で僕のこと、僕が銀さんにキスされたら、高杉さんはそんなに怒るの?」

そして新八くんもまた、囁くように言う。頬を真っ赤にしながら、おずおず言った。ここで晋助が好きだって、

『テメェに惚れてんだよ』

と一言でも言えたらね、話は早いですよ。もうこのままお話は終わりますよ、ハッピーエンドですよ(急速な巻きに入ります)。でもね、晋助は言えないでしょ?



「っ……俺のもんに勝手に手ェ出されて、怒らねえ筈があるか」

代わりに、吐き捨てるように言う。新八くんの顎を掴んだまま、乱暴に新八くんにキスする。
そしてキスの後に少しだけ唇を離して、

「テメェは俺のなんだよ。俺以外の奴に気安く触らせんじゃねえ……他の誰かのもんになるな」

言ったのですよ。お前は俺のものだと。これはアラサー総督ならばんばん言い放つセリフですが、攘夷晋助は初めて言いましたね、何たって攘夷晋助なのでね(二回言う)

そしたら新八くんはどうすんのかな。怒るの?それとも反論してみる?

「…………っ……(キュン)」

って、何をときめいてんの君は!何をドキドキしてんの、何で反論もできないの!ヒギィィ!だから高新は最高だっつーの!(バンバンッ)

「だからテメェは他の誰にも渡さねえ。……銀時にも」

真顔で重ねられる晋助の言葉に、新八くんはカアァと最高潮に赤面ですね。ドキドキし果ててヤバイです、心臓が破れそう。

「……ば、ばか。高杉さんのばかばか!」
「テメェこそ馬鹿だろうが」
「ズルいですよ!そんな事言って……僕は……僕は高杉さんの事が、高杉さんの事だけが、す、す……」

ドキドキし果てるままに何かを口走りかけますが、慌てて口を閉じる新八くん。そんな新八くんに訝しげに眉根を寄せる晋助。

「酢?巣?……何言ってやがんだテメェは。いよいよ頭がおかしくなったか(真顔)」


──って、てめえコルァいい加減にしろやァァァ晋助っ!!(ガタタッ)
何でお前はそうなの!何で新八くんの言葉を汲み取らないの!こんのおばかさんっ!こんの姫メンタル!も、もうもう好きじゃあァァァ!!(ゲロボシャアアアアア)

しかし新八くんは晋助のふざけた言葉に若干我に返り(良かったね)、だけども潤んだお目目で晋助を見つめる。

「……てか、ぎ、銀さんもちょっとおかしくなってたんですよ。それ以外に何もないですって。僕が女の子みたいに見えたんじゃないですか?それで……あんな事」
「ああ……まあ、アイツは基本は女が好きだからな。その辺の女共よりテメェの方を余程喰いてェだろうが……今のテメェの格好に当てられたんだろう。性欲に関しては単純な野郎だしなァ」(←確かに)

新八くんに言われたらね、晋助も渋々納得し……掛けたが、今更ながら新八くんの女装姿を眺め回した。そして眺め回した後で、やはり今更気にしだした。

「……と言うか、テメェのその着物はどうなってやがる。その、下には何を履いてんだ」

オイオイ!今更新八くんのその短い丈のお着物の中身を気にし始めたよ!銀さんよか全然気付くの遅えよ!銀さんよか数倍文字数かかってんぞお前よ!

そしたら新八くんもやはり真っ赤になって、急にたじたじして、

「……や、どうでも良いじゃないですか。気にしないでください」

とか言うんだけど、晋助だってそんなん言われたら益々気にするからね。

「?……何を隠してんだテメェ」

そしてするっと後ろに回した手で、おもむろにぐにっと新八くんのお尻を掴むのです。てか手は早ッ!気付くの遅いのにっ!
何たってもう肉体関係はある仲だしね。晋助も遠慮しないでしょ、むしろ自分のもんぐらいに思ってますからね、新八くんの身体とか。だから遠慮なくお尻掴んだけど、その柔らかな感触には疑問を覚えた。

「ちょっ、ちょっとォォォォォ!!??何すんのいきなりっ」

などと慌てる新八くんはどうでも良いとして(どうでも良いのかよ)、すごく疑問に思った。

「……もしかしてお前、その下……何も、」
「ギャアァァァ!!さーせん、マジさーせんんんんん!!それ以上言わないで、男子として僕終わるぅぅぅ!」

愕然として何かを言いかける晋助のお口を、もう両手で塞ぎにいく新八くん!セリフ押し留める!だけども君は既に結構男子としての生命的には危ういけどな、色んな意味で!(キラッ)
まあ晋助も、そうまでして新八くんに妨害されたら一旦は言葉を引っ込めますよ。だけどもムカつくはムカついたでしょ。

だって黒髪おさげの眼鏡っ娘ですよ。それがミニ丈のお着物着て、白いニーソまで履いてね。あまつさえ、こんなエロい格好してんのにノーパンで居ると。そんなんね、銀さんとかから見たらね、新八くんなんてもうほぼお皿の上に乗った肉塊と等しいですよ(どんなたとえ話)

だからもう、晋助のイラっとムラッは同時に来ましたよね。

「テメェ……いい加減にしろ。俺をおちょくるのも大概にしやがれ。何でこうまでテメェは頭が弱ェ。何でこんな格好で銀時の前に………」

と言葉ではどんだけブチギレてても、新八くんのお尻を揉んでる手は止まらないけどね総督(総督ぅ!?)
めっちゃハアハアしてるけどね相当(相当ォ!?)

「ちょっ……や、やめろよ。何で必死に揉んでんの、どこ触ってんの、てかアンタの言葉と行動が伴わないでしょうがァァァ!!(赤面)」

新八くんのキレツッコミはもっともな意見だ!だけど晋助はやめないのであった。薄い着物越しに感じる柔肌の温もりに、その柔らかな双丘の魅惑の感触に、もにゅもにゅしたその触り心地に、それに息を喘がせる新八くんの姿に、三つ編みおさげの眼鏡っ娘の痴態に、

何だかその、



「……って、あ、あの、高杉さん?何かさっきから僕の……あの、僕の太ももに何か、硬いものが、」



──って、お前も勃ってんのかいィィィィ!!!(ビシィッ)も、どんだけですか!銀さんと言い晋助と言い、お前らどんだけですかっ!どんだけ新八くんのノーパンに興奮してんの、まあ私が一番興奮してっけどなァ!(黙れ変態ィィィ)

まあいいんですよ(良くないけども)、そしたら赤面の新八くんにおずおず言われた晋助は、無言でハアハアと息を吐き、翳した拳ででごしっと乱暴に唇を拭い、

「……俺のなんざ、テメェならもう慣れたもんだろうが。放っとけ」

もう開き直ってるぅ!?目の瞳孔がハンパなく開いてるよ、なのに新八くんのケツ揉んでる手はそのままだよ!しかも新八くんの首筋に顔を埋めてスンスンしだしたよ、ハアハアしてるのに!

あーこりゃね、こうなったらもうダメでしょ?新八くんを片手でぎゅうっときつく抱き締めて、新八くんの匂いを嗅ぎまくりながら新八くんのケツ揉むっていうね。この三点同時で興奮しないならおかしいわ。
だからね、どんだけ新八くんが慌てふためこうが晋助にはもう関係ないんですよ。

「ちょっと……も、もう嫌だってば。銀さんだけじゃなく今は高杉さんもおかしいでしょ、何で興奮してんの!?」
「黙れ……知らねえよ、俺が知るはずあるか。テメェが全部悪ィ……(ハアハア)」
「もうすっごい息荒いんだけどォ!?高飛車発言も何か迫力ねーし!ちょ……あの、これ以上はヤバイですって。も、もう離れろよ、僕から離れてよ!!」


しかしそんなんを言ってる新八くんこそ、晋助の首に手を回しているという(新八くん)。何かきゅっとしがみついています、そして晋助の匂いに当てられてハアハアしてます。下腹がきゅんきゅんして、身体が熱く疼いてます。

そしてそれに気付いた晋助に、

「いや……テメェこそ俺にしがみついてんだろうが。俺を離さねェのはお前じゃねえか」

真顔でツッコまれ、途端にハッと我にかえる新八くん!!

「あ……だっ、だって身体が何か言うこと聞かないんですよ!アンタのせいですから!」

赤面で晋助に責任を被せて、きゃあああと慌てふためく新八くんはカワイイですなあ。てか何このリア充共の茶番はっ!
何こいつら、お前らのガキの顔が見てみたいわァァァァァァ!!(ピカァァァァァ)(親じゃないのか)

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