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おたそるさく

おたべside

なんやねん、さくらさくらって・・・

「さくらの拳は痛かったか・・・?」

そう言って絆創膏貼ってる傷口をそっと撫でられた

「あんなん、痛くも痒くもないわ、」

「素直じゃないなぁ・・・」

なんでそんな微笑むん?

くすりとも笑わへんソルトはさくらの事になったら笑う

口角を上げて目を細めながら。

そんなん嫌やから・・・あたしだけの・・・ソルトで居てて?

「ソルトは、さくらのこと好きなん?」

「あぁ・・・好きだよ」

あたしには、甘えてきた時しか好きとか言わへんのに。

ほんまにさくらのこと好きなん??あたしより

「ソルト・・・」

両肩掴んで壁に押し付けたら驚いたように目を大きく見開いた

「あたしとさくら、どっちの方が好きなん?」

「え・・・?」


明らか戸惑ってて、こんな急変したあたしにもびっくりしてるみたい

「どっちの方が良いん?」

思わず肩を持つ手に力が入って、ソルトの声で我に返った

「痛い・・・おたべ・・・!」

「あ・・・ごめん・・・」

こんな自分に嫌気がさしてきて、ソルトと目を合わせられやんくてそっぽ向いた

「おたべの事は好き、でもさくらの事も好き・・・どっちも大切だから決めれない・・・」

そんな曖昧な答えやめてよ

余計不安になって、期待してまうやん。


おたソル(限定

おたべside

「おはよー」

部室を見渡したら珍しくソルトが部室で寝てた

まず部室に居ること自体が珍しいんやけど寝てるって・・・?

そっと近付けば立ちはだかるヨガ。

「なんや?」

「首は突っ込まない方がいい」

多分ヨガもなんでか分かってないやろうけど、胸騒ぎがするんやと思う

「大丈夫・・・聞き出したりなんかせえへんよ、あたしもあんたと同じ気持ちやねん」

そう言えば不満そうな顔をするも長椅子に座った。

「・・・ん・・・?」

ちょっと近付けば分かる、ソルトの目の下のクマ

白い肌のソルトにはよく目立ってた。

「なんか・・・あったんやろか?」

猫みたいにいっつも寝てるソルト。だから寝不足とかありえんやろ?

そっと頬を撫でればくすぐったそうに身をよじらせ、うっすら微笑んだ。

────

あれからソルトは一向に目を開けやんとぐっすり眠ってる。

ソルトの寝顔には皆が微笑んで和んだやろうけど、目の下のクマでまた落ち込んだような顔になる

ちらって時計を見てみればもう五時過ぎ

通りで暗いわけや・・・。

「ソルト・・・??」

軽く揺さぶれば眉間にしわ寄せて嫌そうな顔する。

「起きろー」

ん・・・?って小さく唸って軽く目を開けた

「もう帰らな真っ暗になるで?」

「別に・・・いい」

いやいや、こっちが困んねん

「じゃあ寝ててええよ・・・待っとくから」

気を利かしてか偶然か・・・、その後は急ぎ足で踵を返したヨガたち。

ソルトが再度寝て1時間がたった

ソルトが自然に目開けるまで待っとくつもり、ひとりにはさせれやんし無理に起こしたくないから・・・

「おたべ・・・?」

そんな事考えてたら、か細い声で名前を呼ばれた。

「ん?どうしたん・・・?」

「ごめん・・・帰ってくれてても良かったのに」

あたしが待ってた、って事に申し訳なく思ってるみたい

あたしらそんなちっさい事で遠慮し合う仲じゃないやん?

「まだ寝とく?」

しばらくの沈黙の後ゆっくりと口を開いたソルト。

「おたべの家に泊まる」

「おっけ・・・って、ん??」

「期待すんな・・・おたべんちが近いからだ・・・」

「ば、別に期待なんかしてないから!!」

「うるさい・・・」

そんな和気あいあいとイチャイチャして、楽しんでる。

疲れたような困った顔で微笑んだソルト。

ソルトは抱え込まんほうが似合ってる、その笑顔が大好きやから。
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