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マジすか長編企画最終会

おたべside

「まだ痛むだろ・・・そっとしとけ」

あの事件から1ヶ月後

奇跡的にもぴんぴんしてるあたしに、起きた後残ってたんは寂しさやった

優香は責任とって転校して、寒露も転校した。

大切な仲間ふたりも失って心のどっかがぽかっと空いたみたいやった

「ありがと、ソルト・・・」

こっそり聞いた話。

白露が廃校にさせようとした理由がなんとも悲しい話やった。

白露がまだ幼い頃、両親が殺害されるって事件が起きた

その犯人がマジ女の校長で、証拠不十分での釈放のとなった

幼くして両親を無くし目の前で両親が殺され血を頭から被った白露は

憎しみから生まれた「島崎優香」となった

それでわざといっぱい事件起こして、マスコミの目にでも触れさせて廃校にさせようとした・・・

この事を教えてくれたソルトは悲しそうな苦しそうな表情で曇ってた

「ソルト?」

「優香・・・」

「心配か?優香の人生がこれ以上狂わんか・・・」

そう言ったらこくんと軽く頷いた

「ああ・・・」

あたしに向けられたソルトの背中は、ちっさくてたくましくて・・・

どこかカッコ良かった

「大丈夫や・・・」

「これで・・・良かったのかな・・・。優香警察に突き出して...」

なんなよーらしくないなぁ

ばしっと背中を叩いてにかって笑った

「あんたの自慢のいとこやろ?」

「そう・・・だな」

くすくす笑ったソルト。

やっぱりソルトは笑顔の方がええ

「分かってくれただろうか・・・」

「さぁ?それは紛れもなく白露が決めることやしな・・・」

優香も寒露もちゃう道を歩み始めたんや

あたしだっていつまでもしがみついてたあかなな?

あたしも変わらな・・・

第2章の【ラッパッパ】の為にも。

マジすか長編企画第17話

ソルトside

「あたしは・・・絶対ゆるさねぇ・・・。この学園もあの校長も」

頬を伝う生暖かいなにか、が事の終わりを深く悲しく見せた

「だから・・・刺したのか」

声が震え、涙が溢れるようにながれおちてきた

「おわらせちゃだめなんだ・・・母さんや父さんの為にも」

「望んでんのか・・・、叔父さんや母さんはそんなの望んでない・・・」

頬に打ち込まれた、拳のあとに熱さが集中した

「うるせえ、あんたに何が分かんだ!!あたしがどんな気持ちで」

「分かるよ。白露の隣にずっとおったんやで?」

その言葉に、優香が驚いたように振り返った

「あんたがどんな気持ちでおたべ刺すように命じて、どんな気持ちでおたべの見舞い、いってたのか」

そう呟いた寒露の目にも涙が溜まってきていた

きっと寒露は知ってたんだ

優香が犯人で刺すように言ったのも優香だって。

それをずっと覆おうとしていた。

「優香。もう辞めろ・・・自首してくれ」

「まだ・・・」

「辞めてくれ」

私は・・・

嫌なんだよ。

もう失いたくないんだよ。大切な人を。大切な家族を。

「あんたがまだ続けるっていうなら、私は遠慮しない」

「殴るか?」

「あんたの為だ・・・」

乾いた苦痛の声が漏れ、優香が膝から崩れ落ちた

「ソルト!?!」

寒露の怒りの目が私の体に突き刺さった

「こいつを救いたい。」

「なにすんねん、白露に」

「目覚めたら警察署ってやつだ」

優香はまだ変われる

だからこそ、残っている人生を無駄にしてほしくない

まだ・・・大丈夫だ

騙したみたいで悪かった。

また笑い会えるかな?優香と。

大切な家族だからさ

幼稚園続、高校生

バカモノside

姉から聞いたこのお話は秘密だぞ?って念を押された

へぇ・・・幼稚園の頃からラブラブだったんだなーって思わず口角が上がってくる

「なにニヤニヤしてんだ・・・」

「へ??あ、おっはよーござ」

いつもなら頬ぶん殴られて、体中真っ赤になるんだけどなんの痛みも走らなかった

「どうした・・・」

「え?あ、姉ちゃんにソルトさんの幼稚園時代の話聞いて」

サーっと血の気が引いていくのが分かった

「姉?先生だったのか?」

もうここまで行ったら当たって砕けろだ

「ソルトさんとおたべさんの担任だったんですよ」

幼稚園時代になにがあったのか覚えているらしくソルトさんの顔の血の気がうっすら引いたような気がした

「そっか、なにか言ってたか?」

「あ、聞きましたよー。おたべさんがソルトさんに告白したこ」

ここまで言った時、懐かしい体中の痛みが走った

なんでこの話に反応すんだよ・・・

「声がデカイ・・・内緒だぞ、みんなには」

口調こそはいつものソルトさんだけど顔が真っ赤になってあきらか動揺してた

「ふふ」

「何がおかしい・・・」

「照れてるソルトさん可愛いな、って」

殴られる!

身構えたけど一向に痛みはなくて更にソルトさんの顔が赤くなった

────
「最近ソルトも好きって言ってくれやんくなったしな・・・」

「言わなきゃ伝わらないか・・・?」

「さぁ、どうやろ」

「好きだよ、ずっと・・・この先もずぅーっと」

盗み聞きしてたこの話の内容。

ほんと心が和んでくる

「分かってるよー、言わんでも」

「言わせんな/////」

角に隠れて、盗み聞き

あれ・・・なんか姉に似てないか?

幼稚園2

李奈side

「そると好きな子おるん?」

たまたま聞いてしまったこの会話

良いなー、恋バナって。でもまだ幼稚園だよ?(笑)

このふたりが大好きだから、そのまま角に隠れて見届けることにした

「なんで?」

「なんとなく」

一緒困ったように首を捻ってたけど、こくんと頷いた

「いるよ、けんたくんすき」

けんたくんって・・・確か隣のクラスの?

けんたくんモテるしね...。あの遥香ちゃんも好きなんだからよっぽど良いんだろ

「おたべはいるのか?」

「おるよ・・・」

さっきの元気さはどこに・・・

いきなりブルーになった由依ちゃん

「だれ?」

「ひみつ」

あーあ、絶対また喧嘩始まっちゃうよ

「なんでだよ!!はるかおしえただろ!!」

「いいたくないもん!!」

「はるかいったのに!!」

そこまで言ったらいきなり由依ちゃんが遥香ちゃんの肩を掴んで壁に押し付けた

「お、おたべいたい!」

「ゆいは、はるかがすきやもん!」

その瞬間しーーんっと静まり返った辺り

そっと、見てみたらもっとびっくりすることが起こってた

「っ・・・////」

由依ちゃんが遥香ちゃんにキスを落としていた

遥香ちゃんも相当驚いてるみたいで大きく見開かれた目がおろおろ泳いでた

由依ちゃんは由依ちゃんで、固く目を閉じて顔を真っ赤にさせてる

「っゆい・・・?」

「ごめん」

気まずい雰囲気がふたりの間にさまよってて、由依ちゃんの目にみるみる涙が溜まってきた

「はるかのことずっとすきやったから・・・けんたくんにまけたくない」

そう言った由依ちゃんを遥香ちゃんは優しく抱きしめた

「はるか?」

「けんたくんすきとかウソ・・・。ずっとゆいがすきだったよ」

なんだよこの、綺麗な恋愛

こっちまで涙が・・・

っん・・・?こいつらまだ幼稚園児だよ・・・。

次の日からもずっと喧嘩してて一緒に遊ぶのは変わらなかった

唯一変わった所

それはお互いが固く手を握り合ってたところかな。
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