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色彩-シキサイ-


──・・・透明なんじゃないかな


彩りを探すキミに。
























キミは似合う色を探し求めながら色のショーウィンドウに立つ



ガラス越しにその
“色”は、輝きは、
キミを深く魅了する


でも

──・・・わたしに似合う色なんてあるのかしら
そういって声を出して笑うけど、ほんとは切なそうに笑うその姿


虹の架かる空に手を伸ばしては一人静かに心だけが泣いている。








でも知ってたかい?
キミの色は優しさなんだってこと








・・・大丈夫、キミはちゃんと色づいてるよ。

キミの風が物語る

きっと誰も自分の色は自分じゃ見ることできない


でも探したいよね
見つけたいよね、自分の色
・・・これだ、って思える自分の色
あなたは赤です、あなたは向日葵の黄色です、みたいに。












──ね、“こっちの世界”に足踏み入れた感想はどう?

キミは私にそう聞いた。




ん...そうだねぇ・・・

だけどキミも知るように、
私は“この世界”を全く知らなかったわけじゃなかった。いつも常に隣合わせで見てたから。
そして“ここ”は透明な分、もろく壊れやすいことも知っていた。


叫んだって届かなくて
暗がりの中に光を求め
色のない世界で心だけが泣いている
それでも世界は、周りは、変わらずに動いてく
一人のちっぽけな“助けて”という声が掻き消されていく
そしていつか装うことを覚えてくの
悲しみに呑まれないように
そしていつかフツウになってゆく
これがフツウなんだよって頭が言い聞かせる
そして馴れてくの
感じないことがフツウなんだ、って

私は暗い天井を仰ぎ見た
天井は諦めたくなるくらい高いとこにあって少しだけ陽が見える
そこには光、泣きたくなるような








キミが人に優しくできるのは
きっと知ってたんでしょう?
“悲しみ”の意味を
“優しさ”の重さを
人の“温かさ”を


・・・なぜなら光を求めてたのは誰でもない“キミ”だったから




だけどそんなキミの言葉や優しさこそ、私にとっての陽だまりみたいで
それが哀しいくらい優しくて、胸を打つ





だからね、私は生まれ変わるならあなたみたいな人になりたいよ

優しさを大切にする、あなたみたいな人に




大丈夫だよ、キミはちゃんと色づいてる
キミの歩く足元にも、ちゃんと花は咲いてるように
春のそよ風のように人に暖かな明るさを灯すキミ

キミのよさなんてまわりがとっくに気づいてるよ





・・ねぇ、知ってた?
透明な色って“光”と“人”を反射して照らす色なんだってこと
きっとね、それ自体が色彩なんだと思うんだよ私は

それでも色を求めるならこれからゆっくり探していこ
そういうものに限って意外と近くにあるかもしれないけどね(笑)






だから
泣いてもいいよ、笑ってもいいよ

あなたはあなたのままで
素敵に映ってるんだから
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