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吐く息に私を重ねよう。

汽車でうとうとしながら同じ音源を聴きまくっていたときにそれは訪れた。

余韻の手前で大きく息を吸って余韻で息を止める、
次の空白の一秒の間に息をゆっくり鼻から出す。場をぼんやり見ていて、自身は深い紺色の深海に沈むイメージ。気持ちはとても落ち着いていて冷静。そしてその息づかいと共に体も自然と動く。

耳に音がやさしく染みわたる。
手が勝手に札に向かって落ちてゆく。
周りで私だけが半音速く札を払って立ち上がっている。
払ったあとに聞こえる他の人のババンと札を払う音。


……いける。
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