んー、って背伸びをしたらなぜか涙が出た。
木々の木漏れ日を見るように空を見上げると視界がぼやけてた
きっと太陽がいきなり眩しかったせい
あくびに代えて「眠い眠い」って言って席を立った
心なし長くなった前髪に隠れたけれど腕に
ぽつり、ぽつん
と落ちた生暖かい液体は
生暖かい液体は──
いつか失ってしまう感情に怯えながら私は笑っている
何も感じなくなってしまうんじゃないか
そんなこと言ったら「あほか」って抱きしめてくれる人がいたけれど次の瞬間には素面なまま「ごめんね」って呟いた
伝えるにはあまりに簡単なメッセージ
──あなた、便利な言葉に逃げてませんか?
胸の中のモヤモヤも
まつ毛の上のユウウツも
下手なアイメイクと一緒に全部流れてしまえばいいのに
──・・あなた、不幸なの?
──いいえ
──・・じゃああなた、幸せなの?
──幸せですよ
──・・どうして?
・・当たり前が当たり前じゃないことに気づいてしまったから
どうしようもないくらい美しい世界もあるんだよ、って伝えたい人がいるから
──・・じゃあさ、なんで泣いてたの?
それは──・・・