以下、昨日の話。(実話)
朝、私が駅近くのショッピングモールの壁の出っ張りに腰掛けていると女性が話しかけてきた。
「お隣よろしいですか?」
「どうぞ。」
「…失礼します。」
軽く返事をしたあと、私は黙々と今週の総会のMLを打った。
今、私がやらんで誰がやる!(誰もやらんのだよ)
その日早朝一番乗りで自習室に行くよりもMLの送信が大事だった。
「あの」
女性が話しかけてきた。
「私、趣味で人にテストしてるんですけどちょっと質問してもいいですか?」
私は振り向かないで答えた。
「どうぞ。」
女性「突然ですが、あなた、血液型O型でしょう?」
私「ちがいます」
「……………」
「……………」
女性「…あなたはおおらかだし、怪我したときに自分の傷口を周りの人に見せたくなるタイプの人でしょう?私には分かります。あなたO型で」
私「ちがいます」
彼女が言い切る前に私は断言した。怪我したときに自分の傷口見せたくなるのは本当だが、断じて私はO型ではない。
女性「……肩こりとかありますか?」
一体どんな話題の変え方だよ。前後関係全然見えないよ。てか、結局私のほんとの血液型聞かんのんかーい!
私「…ソウデスネ」
女性「右と左どちらですか?」
私「どっちもですけど…」
そう答えながら私は変な汗をかきはじめていた。
女性は言った。
「私が楽にしてあげます。ちょっと待ってくださいね?」
すると女性は目をつむりながら真剣に私の肩に対してエアーもみもみを始めた。
もみ…もみ…
もみ……もみ……
(だめや……!あかん………っ!)
女性は真剣になりすぎて白目を向いている。
朝から明らかに怪しい人に捕まった怖れと焦り、そして真剣に私の肩をエアーもみもみしてる姿に笑ったらいけないのに爆笑しそうになる気持ちを私は押さえる。
女性「あ、メール打ってるままでいいですよ気にしないでください〜〜」
そういう問題ではない。
ってか、早く立ち去りたいんですけど。
……
女性「さ。肩少し軽くなりましたか?」
私「アァッ…ソウデスネ。ナンカ右肩ノホウガアタタカク…(片言)」
女性「ふふっ。これはね、誰もが持ってるパワーなんですよ。あなたも周りの人に使ってあげてくださいね。」
晴れ晴れとした顔で女性は去っていった。
私はもう知らない人からの変な質問には答えないようにしたいと思う。
ちなみにその女性が去ったあとに座った隣のおじさんに
「お嬢ちゃん、手ぇ綺麗ね。見せて〜。そうだ。一緒にティー飲むかね」
と誘われた。丁重に断った。
てか、もうやだーーーーーーーーー
あ、大学生に見られたことだけはよしとしよう。