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『恋歌』

美しい景色を見て
貴方にも
見せたいと願う

それを
貴方だけに
見せたいのではなく

一緒に…と願う

それが恋だと人が言うなら
私は
もう恋などしたくは無い

喜びを分かち
幸いをと願い
悲しみに傷ついて

それが恋だと言うのなら
もう二度と
恋などしたくは無い

何度何回敗れ
何度何回この身を賭した?

叶うはずの無い夢
朝霧のように消え

幾度となく
心は欠けた

傷付き すり減り
足りなくなってもなお
使い続ける

それが
恋だと言うのなら
私は もう
二度と恋などしたくはない

愛で包んで
傷を癒して

枯れた咽喉に
潤いを与えて

返らぬ答えも
戻らぬ文も

それが恋だと言うのなら
私は
もう恋などしたくは無い…

『裏切られる者』

信じる者は裏切られる

なんて悲しい教訓かしら?

でも
信じるを繰り返し
生きていくのも
また人間なり

そして
私はまた人を信じ
裏切られる…

悲しみのワルツを
独りで踊れば

時に
幸せや同盟がちらつく

裏切られるカルマ

延々と続くカルマ

晴れない空に
また
涙を浮かべた

『神声、南から』

忘れかけていた
私だけの女神

彼の神は

数多の姿で私しの前
変じて現れ…
転じて現れ…

私を夢の鎖で
冷たい巨木に縛り付け

この顎を上げる

まるで契りの接吻を
交わすかのやうに…

いつも いつも
傍ニイル

笑い掛けては
ひらり舞う

春の衣に身を包み
多頭の首持つ龍に立つ

女神は
悲しい私に舞い降りる

それは
決して幸せではなひ

しかし
女神が降りた跡には
私だけへの花が咲く

忍び 草となり
蔦を絡ませ芳しく咲く

希望を恵み
ちょいと潜んで
謎かけて

妖しく魅せては
陰陽の果て

私を抱いて
離しはしない…

魔女の姿で現れては
私の夢を描いて

汚れを教え
安らぎを見せ

いつしか
私の救世主と成った
そんな女神は
とても遠く…

出会うも許されず

私はまた
その声にだけ救われ
その声にだけ支配される

ただ
女神は決して

唯一
ワタシヲミステハシナヒ

『The judgement』

白と黒の駒を
また一つ
前に進めようか…

天秤の上には
重いか軽いかしか無い


灰色の空の下
小雨が降り出した

傘の無い私に
使者は灰色を知れと言う

しかし私には
灰色の空は
白ではない空でしかない


勝敗の行方

引分けは敗北となる

そして
私はまた
白と黒の駒となる

私が選ばれぬならば

白と黒とに定めよう

私が捨て駒となるのは

たぶん
これが初めてではない

だから
白と黒とに定めよう…


『どこにいるの?』

Where is...

どこにいるのですか?

アナタは
どこにいるのですか?

アナタが
また見えない…


道端に転がっている石ころ

美の女神が
拾うワケがない

それでも
時折この道を行く女神に
石ころは恋をした

ダイヤでもない
コランダムでも
貝でもない

土に塗れた
単なる石ころ

戯れに
女神に拾い上げられ
石切の玩具にされたとて
石ころにとっては
至高の幸い…

見つけてもらえないより
触れてもらえただけでも…

どこにいるのですか?

大切なアナタが
今は
今まで感じた事のない位

遠くて
見えない…

私の眼が
潰れてしまったの?

それとも

アナタが
私の前を避けているの?

この小道は
単なる淋しい小道になった

石ころ独りで
淋しい小道

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