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○息抜き・46

心の波が凪ぎになってまいりました。

スルスル紡いでいた言葉が、パタリと止んでは、時折風が吹きます。

過去に書き連ねた児童文学を書き直しながら、公募に出展してみたりして…。

大人になって「知ってしまう」のなら、知らない心には「知らないままの世界」を与えてやりたいと思う大人に、私はなったのだと、先日大切な人との会話で知りました。

何を残せるのかは知りません。

ただ、書き連ねた文章を無駄とは思いません。



近所の子供達が、戯れながら下校する横を、壊れたり汚れたりした私が歩いている。

それが現実で、戻れない過去に思いを馳せては、何だか泣けてくるようです。

私が愛している一人一人の大切な人にも、こんな無垢で笑いながら駆けていた過去があるのでしょうか?

見る事は出来ませんが…。

私には、過去に確かにあったのです。

だから、きっと。

駆けて行く子供達が羨ましくもあり、自分が情けなくもあり、そして…。

強くなったという自覚があるのでしょう。

『指折数えて、しくじり』

皆が指さし
押しつける未来にゃ

―希望無し…

無駄にした時間を数え
解りもしない奴らに憤怒

―口先だけなら誰でも…

満たされない器は
日に日に壊れていき

いつしか
己を可哀想だとのたまう

だけどさ

誰も同情なんかしない

彼も彼女も
アイツもコイツも

耳障りな音が聞こえる
目障りな物が見える

救いの糸は
偽物なんだとさ

なんだとさ

耐久力だけ育てた娘は
私の腕の中で
老婆に変わっていく

摘み取った花は
いつしか
枯れて醜くなった

幸せな人が
私を貪り

幸せな人が
私を切り裂いた

だから
やり返してやるんだ

そう誓った過去と
破壊されきった現在

何も
望めやしないさ

何も
待ち侘びる必要はないさ

期待したら負け
夢を見たら負け
希望を持ったら負け

ただ
それだけの オハナシ。

『墜落詩』

どんなに憧れても
翼を得る事は出来ず

まっ逆さまに
墜落していくんだ

頭から先に落ちるのは
叩きつけられた瞬
全てを昇華させるため

真っ赤な花びら散らして

僕は
また墜落していくんだ

あの日は
深い水の底

あの日は
強風と踊る崖の上

あの日は
雑踏騒がしきビルの上

翼を得られない僕は
何かを間違えて落ちる

愚かと笑われても良い

だって だって
飛べる姿を信じたから

叩きつけられた瞬

真っ赤な花びら散らして

君に見せたい
大輪の花束

魅せられて
飛び出した僕こそが罪

笑わば笑え!

声高らかに叫び
また
高きより飛び出した

何度何回墜落しても
自発だと死ねない罰

君が僕を突き飛ばしたら
この世界から旅立とうか?

綺麗な大輪の花束
君のために残してさ

どんなに憧れても
与えられない翼

嗚呼
美しい瞬

あの空に
同化するんだ…

『罰と呼ばれる事』

壊れた僕は
檻に閉じ込めて
水に沈めよう

穢れた僕は
檻に閉じ込めて
野晒しにしよう

そうでもしなくちゃ
僕を忘れちまいそうで…

叶わぬ夢を見た

夢の中で
僕は笑っていた

何事もなかったかのような空は無言

晴天に照らされた夢の中で
僕は笑っていたんだ

目覚めた時

全てが破壊されるのを
忘れたままで

笑っていたんだ

案の定

全てが幻

曇天の下で
涙の雨が降る

野晒しにしようか
水に沈めようか

それとも?

夕焼け空が迎えに来て
金の帯を垂らして来る

また
幻の中に帰ろう

そんな誘い文句に
僕は

もう飽き飽きしているのに

『間引かれる文章世界』

私から紡がれていく世界

私が生み出す文字の世界

そこに
貴方は何を見出だすの?

誰かが
笑ってくれたなら良い

誰かが
泣いてくれたなら良い

言ノ葉達が
一言 二言 話し掛けてくる

それらを拾い上げ
一つ 二つ

また文章を仕上げる


ただ
幾千 幾万ある文章の種達

その中から
選び出される事は
果たしてあるのだろうか?

途方も無い不安と
途方も無い過去の事柄

芽生える事なく
間引かれていく世界

私の作り上げた世界は

また一つ また二つ
生まれては消えていく

儚くも
消えてしまう…
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