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『最高のパートナー』

内側から
瓦解していった彼女

膝を折り
天を仰いでいた

「大丈夫なの?」

私は聞いた

渇いた笑顔で
彼女は笑うから

そっと手を伸ばして

彼女の内側に触ったんだ

内側はヌルリとしていた

手を放したら
真っ紅な涙

「割れてしまったの」

彼女は告げる

幸せの王子と一緒よ。と
彼女は笑う

いたたまれなくなって

「逃げよう?」

つぶやいた

彼女の足が立たないのを
知っていながら

泣きながら

罪ながら

「逃げようよ…」

私は泣いた

彼女は笑う

いけない事は
貴女が一番知ってるクセに

彼女は笑う

肩を抱き

手を結ぶ

トツトツと溢れる言葉は泡

幸せになりましょ

幸せを知りましょ

つい先々には
見えていた

そんな幸せ

手放しますか?

取り戻しますか?

忘れますか?

刻みますか?

彼女は壊れて
もう
どこにも刻めないから

私の方に刻めば良いねと

私達は笑うんだ

私達は一つなんだ

痛みでしか解らない実感

器と中身

時折 剥離

『列挙』

誤った矛先

敵と違えて

味方を刺した

木柵の中には
牛ではなくお姫さま

くったり座った お人形

意志を殺せば
笑えるなんて

誤った頭はゆっくり回る

妄想と空想

現実に引き裂かれた日々

死を救いと想う事なかれ

始まりを見つめ

また終わるレイトショー

意味深な笑みを浮かべた

スクリーンの君

ポツポツと耐えず出でる
戯言 迷い言

胸の壊れを隠してるだけ

頭の腐れを隠してるだけ

『データ・占・カタカタ』

カタカタと弾いて

チラチラの箱の中

不特定多数にくだされる
そんな予言・助言

泡沫の喜び

現実はとんだ茶番劇

涙を落として

皮肉の笑みを…

貴方が隣にいないから

貴方が傍にいないから

寂しくなって

一人で歌う 恋の歌

お別れなんか言わないよ

負け犬みたいな背中で

傷を負った足を引きずる

お別れなんか言わないでよ

伝わらない心を

ただ

見えない先を

カタカタと箱に託して



箱の中では
確かに私ら
結ばれてるのに

『本人不在なれど』

痛々しい傷口

塞がっては また 開く

……。

無音から聞こえた声

………。

似た面影を見れば

ただ 虚しくなる心

いつぞやは

何でもない事を伝えた

笑ってた

繋がった

笑ってた

今は?

小さな通信機の画面

頭は遠慮を覚え

頭は恐怖を覚えた

泣いていた

泣いていた

戻るためには

君を連れて行かなくちゃ

並べ立てられた謝罪

意味なんて無いと思った

告げられた原罪

不幸がまた降りて来た

ならば

君の胸にも

二度と消えない傷を付けて

僕より深い

致死量の傷を与えて…?

必ず

戻るよ

必ず

帰るよ

虚しい誓いは

今宵も僕を切り裂いていく

『夜叉女』

過去に深く負った傷

不信の種は
私しの真ん中に有り
綺麗な蕾を付けました

関係の無い世界
関係の無い人々

しかし
私しは疑念を飼い馴らし

いつしか…



また
恐怖の鐘の音

怒りの慟哭

「二度と…戻らないよ?」

断言した私しの断絶

汚い笑顔
愚かな鼓動

いつしか爪が伸び
牙が震える

夜叉の姿は
本来の姿よ…

罪無き人すら疑い

罪有る人を斬り付けて

己の中に
沈んで逝くわ
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