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『空想着陸』

欲求不満な物質世界

精神一つ 慰めもせず

嘘で塗り固めては

平気なフリ

許したフリして

心さんざら

やる気も起きなくなって

見えない鎖で

自分をベッドに縫い付けた

紅い夢を見るんだよ

拙い合言葉で

扉は開くんだってよ

微塵も残さず

切り崩してよ

彼方に人 人 人

逃げるように回避

相手もしたくないような

木偶の坊

話したくもなくなって

口を針で縫い合わせた

回れ回れ

全部忘れて 逃げ出して

回れ回れ

音もなく 落ちてゆく

蒼い夢を見せるんだ

虹色ヒーロー 呼び出して

ぶっ壊れた 玩具の飛行機

跨ってさ

ここじゃない

変な未来じゃない

嫌いな現実じゃない

まともぶった明日じゃない

幸せだの 愛だのが

本当に 本当に ある場所へ

緊急着陸

準備は万端

『遠い祭り、後の祭り』

祭り囃子が
聞こえている

遠く遠く
聞こえている

デンデン デデスコデン

踊る人 見る人
流れて 流れて

ホラ あの街角に
思い出がある

デンデン デデスコデン

太鼓の群舞

何も知らなかった
あの悲しい日

デンデン デデスコデン

キッカカカッカ

デンデン デンデンデン

忘らりょか?

アンタに この音

忘らりょか?

ヒラリヒラリと
浴衣纏って

夜の人波 掻き分けた

アンタの浴衣姿

忘らりょか?

アンタは全てを

忘れたろ

デンデン デデスコデン

未練坂 登り登っても
まだ 傷が癒えない

遠く 遠く

祭り囃子が聞こえている

消えない 悪夢と

一緒に

祭り囃子が聞こえている

『一生の忘れ物』

私を ここから
遠くへ 逃がして

貴方と歩いた道は
茨の道に 変わったわ

足を失って 道端に落ちる
行き場を忘れて 回る回る

風だけが 変わって
街の色を染め上げていく

昔 沢山の人に付けられた
数えきれない傷を
また一つ 思い出す

笑っていた時間を
無かった事に出来なくて

ただ ひたすらに
苦しみ悶えているの

もしも 翼があったなら
こんな悪夢から

すぐに さよならするわ

貴方と一緒にいた街角は
地獄より酷い場所に

なってしまったから

忘れ物だよ

貴方にとっての
一生の忘れ物

永遠に消えない
酷い忘れ物

リボンで飾って
置いておくからね

いつか 思い出したら
取りに戻れば良い

何の便りもないのは
元気の合図
大丈夫の合図

そう思っていたら
きっと幸せでしょうから

思っていれば良い

『可哀想な、あの娘』

また 目が覚めた

カーテンから零れてる
朝日とか言う 光

風変わりは
お嫌いでしょう?

病人なんか
お嫌いでしょう?

だから アンタもアイツも
あの娘を棄てたんだ

―可哀想だとか
―思われたくないから

って 言い放って

あの娘は川に飛び込んだ

ああ でもね でもね
死ねない 死ねない

どんなに頭を川底に
ぶつけても 死ねない病

御愁傷様
哀しい彼女


また 目が覚めた

窓から見える
昼間とか言う 街

醜いオンナは
お嫌いでしょう?

責任なんか
お嫌いでしょう?

だから アンタもアイツも
あの娘を棄てるんだ

―変わってるとか
―言われたくないから

って 言い放って

あの娘は屋上から
飛び降りる

ああ でもね でもね
死ねない 死ねない

やっぱり 死なない

どんなに固い大地に
激突しても 死ねない病

御愁傷様
哀しい彼女


あんなにさ
優しいフリなんか
しなきゃ良い

あんなにさ
楽しい時間なんか
感じなきゃ良い

いつも必ず誰かに邪魔され
いつも必ず何かに邪魔され

心から壊れた 哀しい彼女

でもね でもね
やっぱり やっぱり
死ねない 死ねない
死ねやしない

朽ちれない 壊れない
報われもしない

ナイフ持ち出しても
切れない 切れない
消えもしない

薬をザラザラ含んでも
飲めない 飲めない
吐き出しもしない

だから あの娘
狂っていくんだ

走り出した足
止まらない 止まらない

でもね でもね

どうせ いつものカンジで

また 朝 目が覚めるの

―どうせ アタシは
―可哀想じゃないから

また 朝 目が覚めるの

○息抜き・42

産まれて20云年。

私が育った家というものが、もちろんございます。

さて、近く、町の区画整理事業にて引っ越す事となりました。

一度、借り家に引っ越して、区画整理後に新居に戻る事になるのですが…。

思い出等というものは、しっかり頭に、心に、入れておいたなら無くなりませんし、逆に無くす事も出来ます。

ただ。生活上、物というものは増え続けるものでして。

それを無くす事が大変困難です。

いつだったか、誰かが言っておりました。

「人間は、物を作り出すのは得意だが、無くす事は苦手なのだ」と。

確かに。

全く跡形もなく無くす事が苦手な様子。

人間でさえ、死んでなお、骨やら灰やらを残し、いずれ土等になってしまう。

物質世界とは、こういう事なのでしょうね?

その分、記憶や想い等は、形が無い分だけ場所を取りませんし、いつでも消えられる。

難しいものです。
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