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『決意・愛憎・血花』

内側で何かが壊れた
破竹する

傍らに人は無く
面影すら無い

涙は枯れ果て
笑みすら浮かんだ我が顔

外に見せられぬ顔

唄を謳った
幸せになりたくて…

貴方に教えた
私だけの唄を

薄い闇の中
触れていた皮膚は生有

仄暗い中
支えあった肌は温かい

されど

我はまた
暗い夜道に放り投げられた
捨て猫

さあ

唄を謳おう

悲しみの嗚咽を
怒りの慟哭を

音に乗せて

貴様の耳が裂け
我と過ごし日を思い出す迄

幼き日に耳にこびり付いた

「復讐はこれからだ」

鬼が張り上げた言ノ葉

天に届けて



賛美と鎮魂歌を
金切り声挙げ
高らかに

貴様らの耳が
つんざかれ

ざんばらに切り裂かれた
我の胸奥
満たされる迄

『埋没』

埋まらない 埋まらない

ポツンと開いた穴

埋めようとしていた穴

埋まらない 埋まらない

悲しみのあまり掘った穴

中に入ったら

出て来られないくらい

深く 深く

穴の中は見えないけど

埋めなければと思った

あまりに深いから

怖くなったのかもしれない

でも

埋まらない 埋まらない

貴方がいた時は

埋まりかけていたのに

貴方がいなくなったら

また深くなってしまった

君がいると

怖くなかったのに

今は

君がいても

穴は怖い

手首を切って放り投げ

穴を埋めた

髪をむしって放り投げ

穴を埋めた

夢を捨てて放り投げ

穴を埋めた

でも

穴は埋まらない

埋まらない 埋まらない

私は

どうしたら幸せに

なれるんだろう?

『離れ離れ、蛍火遠く』

互いの小舟は
いつしか

どんどん どんどん
離れていく

悲しいとか
淋しいとか

どんなに私が叫んでも

もう
オールは壊れてしまった様

一粒の蛍

私の大事な道標が

だんだん だんだん
遠ざかっていく

あまりにも哀しくて
両の手で顔を覆った

真っ暗な水面には
私しか映らないだろう

貴方の影も

僅かに残っていた蛍も

冬を前に
私の前から去りゆくのか?

深々と白の花弁が
落ちてくるまで

指折り数えて

ただ
幸も降らぬ日々に

無駄に鼓動を鳴らすのみ

『剥離して』

苦痛が溜まり切った体

体内にある
悲しみの塊は

ドロリとした血塊

剥離して落下

それは

また闘うための一時休みか
次へ行くための下準備か

解りはしないが

ただ

どちらにしても

激痛が伴うのは現実也

『捨て猫と捨てられ犬』

「惨め」

その言葉を
久しぶりに噛み締めた

土砂降りの中で
以前 己を溺愛した
主人に捨てられた犬のよう

泣いても喚いても

所詮は捨てられもの

空が晴れると信じている
虹が見えると願っている

けれど

暗雲は深く
曇天のクセに高い

激しい雨が刄となれば
ボクは
死ねるのだろうか?

激しい雨は
決して

浄化してはくれず
救いもせず
視界を与えず
恵みともならず

そして

殺してもくれない

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