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『一刀両断』

数多の何かを一刀両断

切り裂いては

切り裂いては

満たされる事なく

ただ

涙に濡れている

胸に溜まるのは

哀し過ぎる程の不快

消えない傷が疼き

また

太刀を振り上げた

そんな私の姿を

人は

忌み嫌い

鬼と呼ぶのかもしれない

それでも

どうか私と

踊っていてはくれまいか

砕け散り

悲しみに引き裂かれた姿

誰に見せたワケでもない

一行の文章が

立ち直りかけた心を

散々滅多刺しにしてきた

それでも

私を抱いてはくれまいか

貴方には

人のままで会っていたい

貴方とは

人のままで笑っていたい

そんな願いは虚しく

私は

また何かを一刀両断

切り裂いて

切り裂いて…

『来世とは』

あの時代

あの日

あの時

あの瞬

君は
何を見ていたのだろう

君は
何を感じていたのだろう

前世で出会い

現世で再会

ただ

きっと 来世は来ないだろ

待ち侘びている私

独り 待ち惚け

前世での失敗を
現世で償えたなら

君は

私を愛してくれますか

君は

私をまた探してくれますか

来世は別だと
言い放ち

私は

また 強がって
立ち尽くしている

右も左も

前も後も

解らないまま

わかれないまま

『詞』

昔聴いてたCD

棚の奥から引っ張りだして
ながらにかけてみている

流れてくるのは
悲しい旋律
哀しい詞

時が流れて
意味を「今」理解する

それでも
手放さないでいるかなんて
現在の僕には
解らないや

傾きがちな天秤の上

今だけはせめて
明るい旋律
幸せの詞

今だけとは言わず

これからも
温かな旋律
未来を願う詞

―こんなだから
―こうなんだよ

なんて
自分に言い聞かせてみる

少しは
大人になったのだろうか?

少しは
変われたのだろうか?

『愛されたがり』

出来損ないのお人形に
君は
何を施すと言うの?

慈愛の手

汚いお顔に
色艶を

歪んだ躰に
整形を

そうして
私が綺麗な形になれたなら

どうか一緒に
踊りましょ

そんな人形の想いになど
君は
気付きもしないんだ

きっと
手放そうとする

解っていながら
浮かべたのは薄ら笑い

それでも
それまで
一緒に居られる

いつかきっと
手放せなくなるお人形

壊れて歪んだ私しを
君は
どんな形に作り直すの?

望んだ形に近付けようと
今日も 明日も
研き直すよ

君が笑ってくれるなら

君が触れてくれるなら

『我輩は何者であるか』

南無阿弥陀仏

南無阿弥陀仏

名もない猫が
唱えて眠った言ノ葉

宵に任せて
溺れていくんだ

汚れ切った世界の
侘し過ぎる人生

壊れた私には
あの猫の声が聞こえる

救いの御手を探しながら
何故か
真の孤独に気が付かない

主の膝の上なのか
井戸の中なのかも

もう
解らない

ただ
一つだけ見えていた光

相も変わらず
見え隠れ

触れたくて手を伸ばせば
―ボチャリ、と。
水瓶に落ちてしまう

主人の膝の上が
恋しくて仕方がない

主人は
撫でてくれるだろうか?

酔いに任せて
溺れていくんだ

誰かさんが

嗚呼

誰かさんが

わんわん泣いてくれている

最期に知れても
哀しかろう

我輩は
何者であるか

我輩は
何者であろうか

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