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『久方ぶりの空想劇』

化けの皮剥がしたなら
きっと
悪夢を見る事でしょう…

永久に消えぬ…

そんな悪夢に
むせび泣いているんだ

―愚かなあの娘にゃ
―イイザマよな

ヌラヌラ這い回る蛇が
不意にほざいた

―胎児に食い千切られて
―死ぬる夢を見よ…

ヌラヌラ這い回る蛇が
不意に笑った

天に焦がれ
陽光に焼かれている蛇

金魚に焦がれ
陽光に焼かれて死んだ蜘蛛

赤い尾鰭の金魚に
ただ
純粋に恋をしただけなのに

嗚呼
悲しい事だ
哀しい事だ

ニタニタ笑いながら

蛇が
また何かを罵っている

金魚に焦がれた蜘蛛と
己を重ねては

また何かを嘲ている

歌が浮かんだ

一つ また一つ

取り出してはぶちまけ
吐き出しては眩暈を起こす

天に焦がれた蛇

天に焦がれる蛇

紅ぁい御池に
いつか 還る

きっと
還る

還される…

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