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『エリックを殺した犯人』

杯を酌み交わしながら

エリックと一緒に
涙ながらに語る言ノ葉

トツトツと

―あの人を愛している

悲しい事実

消せるものなら
全てを無かった事に

見守っていたものは何?
育んだのは何?

過剰な愛情が
凶器に変わる

―当然だよ…

そう思うのは僕達だけで…

僕ら
きっと怪人なんでしょ

―音楽を与えた
―愛を与えた

泣きたい気持ち押し殺した
エリック

僕もまた
君とは違う形の
怪人なんだよ

愛し過ぎる罰は
不安と過去の傷

呪縛の罪は
孤独の遊泳

君は
朝靄の中 馬車に乗って
旅に出てしまう

見送りはしない

見送りはしない

ただ
君を殺したのは

真っ直ぐな愛情だ

何も言えなくなるような
愛情だ



―知ってる…



『変わらない朝』

陽の光が
私の眼を焼く

何事もなかったような
そんな青空

泣く力さえなくして
真っ白な天井を見れば
悲しい答が降ってくる

誰か
早くこの頭を叩き割って…

明日こそ
目が覚めないように

そっと首を絞めても
身体が全部泣いている

悪夢とは呼べない
分かり切った夢

自分の中の
全てを語りだすの

誰か
早くこの頭を叩き割って…

味わい尽くしたつもりの

苦痛も 不安も

あの日見た最悪な光景
聞きたくもなかった事実

それら全てがリンクして
脳裏にフラッシュバック

誰か
早くこの頭を叩き割って…

静かに笑える
そんな未来があるのなら

ねぇ 早く
私を救けだして

私を連れ出して

私を迎えに来てよ

『飛べない紙飛行機』

風に乗せた

アナタへの言葉を
紙飛行機にして飛ばすの

雲を裂く事もない
天を翔る事もない

すぐに落ちてしまう

解っていながら
私は
何度も何度も 空に放るの

届くのかな?

不安にかられては
地面を蹴り上げている

風は冷たく笑いながら
私の髪を弄ぶ

どこまで行けるのかな
どこまで続くのかな

解らないままに

紙飛行機は空を駆けてく

未来も何も
見えない青空

私の瞳に映るのは

どんな未来か…

アナタは
知っていますか?

『沈めた世界』

世界から離脱する

眼を閉じて
夢を見るのは

世界を
眠りの底に沈めるため

大嫌いなここから
逃げ出したくて

また
眼を閉じた

深い息遣い
無闇やたらと響くは心音
誰が願ったでもない明日

明日は
良い日になりますように

なんてのは綺麗事

分かり切っているのに
また
夢を見ようとするんだ

誰かが書いた
失敗作の物語は

悲しいままに続いてる

眠りの底に沈めながら
また
世界を打ち砕く

それしか
方法を知らないから

知らないから

『雨路、再会の夢』

―アンタに解って
―たまるもんかよ…

雨音の夜
褥の上に蹲って
泣いているだけ

やっと
涙が出たのです

やっと
心が泣いたのです

独りの淋しさなんて
誰だって感じるもんさ

だけど

やっぱり
悲しいもんだネ

アンタがいない

広い広いこの場所を
捜し回っているのにさ

―アンタに逢えたら

なんて夢見て
バカみたいだねって…
笑ってよ

弱さ隠さずに生きれたら
アタシはどれだけ
楽になるかね?

過去から何か読み解いても
何も解らないよ

解るわけないよ

独りで傘さして歩く道

曇天の下には
もうすぐ空の涙が降る

私は上手く泣けないから
可愛そうだとも
思わないでしょうよ

冷たい涙
バラバラ降り注ぐ

濡れたままの心
アンタを探してる

どこまで行ったら
アンタに逢えるのか
教えてよ

もうワカラナイから

もうワカラナイから

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