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『幸せの形』

きっと
幸せの形は こんな形

白くて フワフワで
まるくて 柔らかい

無理したんじゃなく
単純明快

そんな 簡単な形

きっと単純だから純粋

ニコニコ笑っているから
一緒に笑っている

心地好いから
ここにいる

フワフワの手触りで
小さくて丸い

柔らかくて
白くて温かい

それが きっと

幸せの形

それは きっと

すぐその辺りに
転がっている

『身分証明書』

「コレは…?何…?」

生き物なのは
その温かさから解り

雌なのは
その気性と匂いで解る

ただ
柔らか過ぎる肌の下は
きっと紅い血が流れてる

黒い毛と瞳は
漆黒とは呼べないけれど…

老いているのか
若輩なのか

鳴き声は低く
時に高く

詩を歌えば
吠えもする

尖り過ぎた爪なら
切り落とそうか

決して
美とも愛とも呼べぬ形は
どこか滑稽だ

内側が
ドロリとしているか
サラリとしているか

それは
その時 その場所 その人で
感じ方さえ違うだろう

敵とみなせば
噛み付くから

出来る事なら
味方でいさせて?

そんな 無言の
視線は揺らぐ

「弱っているのよ」

雌として

だけれど

「だからこそ」
「剣は磨いてあるわ」

疲れ果て
ぐったりした姿からは
想像出来ない?

そんな塊は
私の形

私のカタチ

『従妹へ』

風に浸して
染め上げた布を
幾重にも重ねようか

ありとあらゆる星を
丹念に紡いで
繋ぎ合わせようか

「最後の贈り物を」

可愛い面影は
女性に成った君からは
もう読み取れない

綺麗な女性に
育ったな…

追い抜かれたのは

背だけじゃなく

たぶん

全てなんだと思う

綺羅々の夢を
君に贈ろう

優しく 強い君に

何を贈ろう?

作る力を失った指だが

何か
唯一を

作ってあげたい…

思い出が零れて
奇跡を願う


兄に次いで
君は嫁ぐか…

ドレス姿が
楽しみなのは

たぶん
父母だけじゃない

…まだ
…おめでとうは
…とっておくから

ああ

この指が

せめて 以前の様に
何かを
作り出せたなら

良いのに…

『彼方へ』

遠い 遠い
記憶でしかない街

ご自由に どうぞ?

すましたティーカップ

お茶うけには
何がよろしいかしら?

季節の花
綺麗に飾って

白いカーテンは
風に踊るの


だから
ご自由にどうぞ

私は行くから

行きたい道を
真っ直ぐにしか進めない

不器用なステップ
たどたどしく踏みながら

私は行くわ

永遠の少女と
久遠の淑女を
内包したままで

必ず

もう行くから

お疲れになった方が
傍らにあるなら

澄んだミントを
淹れてあげる

哀しみに嘆く方が
傍らにあるなら

柔らかなウバに
ミルクを注ぐわ

もしも尋ねてくるなら

甘く透き通る香の
ロゼワインを

ひんやり飲みやすくして
グラスに注ぐわ


私は行くから

辿り着くでしょう

どこかに必ず
辿り着くでしょう

『ロキの娘』

ヘルが口開け
何かを食んでる

斜めの風に乗って
揺れながら
ソレを見ていた

…飽きたらダメだね

だから
その前に壊したらしい

だから
笑ったんだね

良かった

だから
仮面を外したんでしょ?

次は
誰がアタシを
育ててくれるのか

今から少し
楽しみなんです

史上最悪のTrickStar

まさか君が
アタシを育む?

笑ったね

だから
私も

この靴履いて
滑空するよ

笑えるね

次は
どこで

オドロウカ。

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