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○息抜き・21

夏…が迫ってまいりました。

暑さが体に堪えます…。

それにしても、最近、感情があっても飲み込む事がまた増えました。

詩を必要としていないかと言われれば、そうでもないのですが…。

ふと湧いた想いを、言葉にしようとした瞬間に消えると言いますか。

まあ、暑さのせいにしておきますか…。




会いたい方がいたとして
「お会いしませんか?」
と誘うのは普通でしょうか?

会いたい方から
「今度〜しましょうね」
と約束されるのを喜ぶのは、間違いでしょうか?

全てを斜めから御覧になる方には、私の言葉など解らないようです。

「今度」
とはいつでしょう?

出来ない約束なら、せぬ方が良いのですかね?

…果たされない約束は、どこへ行ってしまうのでしょうね?

取り敢えず

待ってはおりますが、指折り数えたら、指が足りなくなってしまいました…。

『青い傘』

曇天の下の傘

天色に焦がれるから

いつでも

アオイロ

羽は無いから
飛べない

空は
近くに寄らない

曇天の下

天が泣いた

だから
アオイロの中に逃げる

私だけ
晴れても仕方はない…

濡れ続けた
アオは
いつしか錆付いて

音もなく磨耗して

音もなく折れた

長い骨は
ボクに向かって
突き刺さろうとする

「思い出みたいだね…」

「思い出になったんだよ」

誰にも聞こえないお喋り

雨音にかき消され

私は
曇天の下

新しいアオイロを探す

『叶わぬ恋心とやら』

気が付いた時は
既にもう
後戻り出来なかったんだ

背水の陣

ボクは
触れてはいけない
そんな光に抱かれた

ボクは
叶うはずのない
そんな恋を抱いた

叶うはずもなく
触れるワケもない

そんな切なく苦しい道

剪定鋏は
無情に花の茎を切り落とす

そんなイメージで
いつか いつかと
叶わぬ現実を
突き付けられるのか

解らないままに

苦しいままに

今宵も
奇跡の断片を指でなぞり

「有り得ないさ…」


現実すら否定するんだ

『月姫神・アルテミス』

憧れの神アテネを讃え

輝かしい姫は
少女のまま
草原を駆け巡る

満ちては欠ける
そんな気紛れ心情

銀月の弓を携え
また、汚れを射殺した

兄の情事には
目を瞑ったのかしら?

母を愛した姫は

娘を
母を
女を

守護る姫神となる

月の満ち欠けを
その目に宿し

僕はまた
月を見上げた

無邪気な姫は
今宵も美しく

無邪気な姫は
今宵も気紛れ

素直と残虐

強さと可憐さ

陰陽の片割れ
アルテミス

美しく
また
今宵も

兄とは異なる
銀光を
そっと僕に羽織らせて

『戦神・マルス』

戦の神が作ってくれた
小さな揺り籠

血生臭い
雄々しい手

そんな彼が
私しをあやすために
作ってくれた
そんな揺り籠

安らぐためではなく

私を
知らず知らずの内に
戦場へと運ぶための
そんな揺り籠

「ねぇ?マルス様」

問うた

「戦に安らぎはないの」

馬鹿な問いかけ

それでも
私が生れた時を
そっと包んでいた神は
笑みを讃えて
この頭を撫でるだけだ…

「安らぎなど」

「我らは欲せぬ…」

快楽 裏切り 憎しみ
悲しみ 優越

欲張った私しが罪

マルス様は
また
私しが入った揺り籠を
その手で揺らす

微睡みなど瞬

私しが目覚めたら
また
流血の戦場に

不釣り合いな大剣下げて
立っているのでしょう

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