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『罪とされる事』

塞の川原では
石積み上げて
子供達が泣いてるそうな

嘆きの川辺
独りで意識を積み上げ
鳴いてみる

帰ってくる音は無音

居たたまれなくて
震えて待った

夜分遅くに
凍てつく夜に

染みてくるのは
淋しさばかり

支えを下さい
誰でも良いから…

最後に聞こえた
哀しい鳴き声

川面の鳥か
何かでしょうよ

嘆きの川は

いつまで
私を呼ぶのでしょうか

いつまで
私は此処にいるのか

いつまで いつまで
鳴き声がした

『雌コヨーテに生る為に』

沸き上がる衝動は
内から 中から

暴れだす意識を
月のせいにしては
踊る 歌う 嘯く

手綱を着けてよ

縛り付けてよ

自分が暴れて困るから

吠えた姿は
人の姿

だけど心は歌うイヌ?

あの世界に駆け出した
独りぼっちの
小さな子犬

出来損ないの
弱い子犬

私の歌は
誰にも聞こえず

私の歌は
どこにも響かぬ

私を迎えに来ておくれ
前世から約束したキミよ

嘘つきながら
詩歌いながら
踊りながら
奪いながら

奪い返しながら

笛を奏でて
自分を酔わせて

トランスした今なら
何でもイイよ

昏睡 剥離
離脱 自由

翼を持たない そんな私を

こんな所から
飛び立たせてよ

『駄作』

―苦しい時は
―この部屋に帰っておいで

逃げ道を踏み外したら
知らない悪夢の中だった

道すがら

通りかかった猫に問う

猫は
九つの魂で答えた

―裏道がどんなか
―俺は知ってる

行く行く先は
どんな色?

迷い歩けば
狐に出会う

問い掛けに
狐は尾を振り
あちらへ こちらへ

―裏道は
―危険が沢山あるから

相応に強く
憎悪に増し増し

こーんこん

よためきながら
泣きながら這いずれば

蛇が私を待っていた

―朱に交わればナントカ
―裏道は真っ赤っか

目の無い蜥蜴より
俺は幸せ

裏道の先に
蛇がいた

私のおんは
蛇がいる

『心状況』

心の中のモヤモヤを

頭の中のモヤモヤを

カタチにも出来ず

ただ
打ち拉がれるのみ

原因とやらを突き止めれば
己の境遇に起因する

故に
何に罪を着せるも出来ず

痛みが増すばかり

モヤの姿を
私は知っている

前を見て歩けど
必ず 何かにつまずく

縋る手 無し

ただ
虚しく

雨に打たれたなら

もう少し
マシだろう

心の姿を
隠せただろう

『偽り花弁。草』

着飾った花々

愛らしい姿
艶やかな姿

嫁ぐ白百合を祝うために

雑草と呼ばれる草さえ
偽りの花を結ぶよ

柔らかな桃色は
ほのかにくすんだ色

致し方なし

元々 花ではございません

花束に入らず
植木鉢を知りませぬ

野に咲き

踏み付けられて
気付かれもせずに

ただ ただ
伸びた草ですから

ただ

この草は
他の花より強かろう

涙しか流せぬ
この草は

どんな花より
真っ白でしょう

名前を付けて

誰か 私に

名前を下さい

どうか 私に

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